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みんなのクレジットが行政処分へ、ソーシャルレンディングって安全?

貸付型クラウドファンディングソーシャルレンディング)を手がけるみんなのクレジットに行政処分されることになりました。

ソーシャルレンディングは、昨今の低金利の中で、年率5~10%で運用できるとても良い投資商品でした。

ですが、今回のみんなのクレジットの行政処分によって、「ソーシャルレンディングって実は詐欺なんじゃないか?」なんて思われてしまうかもしれません。

そこで今回は、みんなのクレジットの問題についてご紹介しつつ、「ソーシャルレンディング」とどうやって携わっていくべきなのか、ご紹介します。

 

 

1.ソーシャルレンディングの仕組み

まず、ソーシャルレンディングの仕組みについてです。

ソーシャルレンディングとは、たくさんの人(投資家)からお金を集めて、お金を借りたい人にお金を貸し付けるというものでした。

ただ、これを行うには、大きく2つ資格が必要です。

まず、お金を貸すために必要な「貸金業」、投資家からお金を集めるために必要な「第二種金融商品取引業」です。

これらの資格は、簡単に取れるものではなく、金融庁がしっかり審査した上で、「いいよ!」と承認されないと取れない資格です。

詳しいソーシャルレンディングの仕組みも紹介しています。

 

2.みんなのクレジットの問題点

2-1.募集していた時の融資先と融資先が異なっていた

ソーシャルレンディングでは、資金を集める時に「こういった会社に、こういった目的に使うために、いくらのお金が必要なので、融資します」ということを開示して募集します。

 

みんなのクレジットも「不動産ローンファンド」や「中小企業支援ローンファンド」という形で投資家から募集し、「様々な会社融資しているよ!だから仮に一社が倒産しても投資してくれたお金は全てなくなることはないよ!」ということになっていました。

 

ですが、実際の融資先のほとんどが、みんなのクレジットの親会社で、リスクの分散はほとんどできていませんでした。

そのため、いざみんなのクレジットの親会社破綻してしまったら、投資家のお金はなくなってしまっていたかもしれません。

 

2-2.担保の価値がほぼないものだった

ソーシャルレンディングでは、融資をする時に担保保証といったものをつけて融資します。

なので仮に、投資したお金の返済が滞ってしまっても、担保になっている不動産を売却したり、保証をしている会社に支払ってもらうことで、投資家の資金を守るというような仕組みになっています。

 

みんなのクレジットの場合、担保みんなのクレジットの親会社の株だったり、場合によっては、担保がないものもありました。

なので、仮に返済ができなくなってしまっても、返済できなくなった会社の株を担保として受け取ることになります。

 

ですが、返済ができなくなってしまった会社の株を買い取ってくれる会社がいるのかは、疑問です。

そのため、仮に返済できなくなってしまった場合、投資家のお金がなくなってしまっていたかもしれません。

 

2-3.ファンドのお金を他のファンドの返済に使っていた

みんなのクレジットでは、ファンドを作るごとに

要するに、「前のファンドのお金を返さなければいけないのにお金がない…ので新たにファンドを作って投資家から集めて、それで前のファンドのお金を返そう!」ということを行なっていました。

ですがこれだと、「いつまで投資家からお金を集め続けなければいけない状態」になってしまいます。

要するに、「自転車操業」だったということです。

 

2-4.キャンペーンにファンドのお金を使っていた

みんなのクレジットでは、「口座を作ってくれたらキャッシュバックをするね!」というキャンペーンを盛んに行なっていました。

しかし、このお金が、投資家から集めたお金を使っていました。

要するに、「こういった企業に貸付をするね!」といって集めたファンドのお金を、その企業に貸し付けるのではなく、社内で使ってしまっていたことになります。

ですが、投資家のお金はいつか返さなければいけません

そこで、返せなくなってしまった投資家のお金を返すために、新たにファンドを作ってお金を調達して、返していました。

要するに、これまた「自転車操業」だったということになります。

 

2-5.会社の代表にお金を貸していた

貸付先のほとんどが、みんなのクレジットの親会社であったことは、2-1.でもご紹介しました。

親会社は借りて何をやっていたかというと、みんなのクレジットの代表の銀行口座や代表の債権者にお金を送っていました。

要するに、「ファンドで集めたお金を親会社に貸し付け、このお金を代表の銀行口座や代表の負債の返済に利用していた」ということになります。

2-6.ファンドのお金で増資していた

貸し付けるために集めていたお金をみんなのクレジットの親会社に貸しつけていただけでなく、みんなのクレジットのグループ会社の資本金にも加えられていました。

 

2-7.倒産しそうな会社に貸し付けていた

投資家から集めたほとんどのお金をみんなのクレジットの親会社に貸し付けていたことは、2-1.でもご紹介しました。

このみんなのクレジットの親会社の業績がよければ、問題はありません。

ですが、みんなのクレジットの親会社の業績はとても悪く、2016年8月末から10月末においては債務超過の状態にありました。

その後の2016年11月末に増資により債務超過状態を解消していましたが、ファンドから毎月多額の資金を借り入れていたので、2016年11月末時点における短期借入金が流動資産を大きく上回る状況となっていました。

そのため投資家は、返済されずに損をしてしまう可能性がとても高い状態でした。

 

2-8.みんなのクレジットの問題のまとめ

以上より、今回のみんなのクレジットが行政処分を受けるきっかけについてまとめると、

・投資家から集めたお金を倒産しそうな親会社に貸し付けていたり、社長の借金の返済に使われていたり、キャンペーンに使われていた

・資金が不足してしまっていたため、新たにファンドを作ることで、投資家に返済していた

 

3.今後のソーシャルレンディング

今後、ソーシャルレンディングはどうなっていくのでしょうか?

今回の一件を気に、「ソーシャルレンディングは詐欺なのではないか?」と思われてしまう方も増えてしまうかもしれません。

しかし、1.でもご紹介した通り、ソーシャルレンディングを行う際に、第二種金融商品取引業という資格が必要になります。

この第二種金融商品取引業は、資格を取るにも難しく、また資格を取ったとして、定期的に金融庁が「悪いことしてないか!」ということで、臨店検査というものを行います。

今回のみんなのクレジットも、臨店検査をうけたことで、発覚しました。

ですので、臨店検査を受け、無事に通っている会社であれば、基本的に信頼ができる会社とされています。

そのため、すべてのソーシャルレンディングが危ないということではなく、しっかり会社を見て選ぶということが大切です。

選ぶ際に大切なのは、利率だけで選ぶのではよく、できることならば、様々なソーシャルレンディングの会社に投資することが大切です。

w.hirokawa

Author: w.hirokawa

中学2年の時から株式投資をはじめ、現在慶應義塾大学4年。 企業と投資ファンドが好きです。
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