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iDeCoには、さまざま税制優遇があり、老後の資金を貯めるのにおすすめの制度です。この記事ではiDeCoの仕組みと、おすすめの証券会社と銘柄を紹介します。

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは

確定拠出年金とは

iDeCoは公的年金にプラスして給付される私的年金制度で、公的年金とは異なり、加入は任意です。加入の申込みや掛金の拠出、運用を自分で行い、掛金と運用益の合計に応じた給付を受けることができます。iDeCoは国民年金や厚生年金と組み合わせることで、より豊かな老後生活を送れるのです。

 

日本は世界でも有数の長寿国と言われています。65歳の平均余命は男性20.05歳、女性24.91歳(「令和2年簡易生命表」厚生労働省)で、65歳以降も20年以上生きる人も少なくありません。

 

「人生100年時代」の到来を前に、まずは自分の公的年金の状況を確認し、退職金や企業年金などの老後資金を確認し、iDeCoで長期化する老後に備えておく必要があるのです。

 

iDeCoのおすすめ金融機関

 

iDeCoを始めるのにおすすめなのは、ネット証券です。以下、大手ネット証券3社を紹介します。

 

SBI証券


SBI証券は2005年からiDeCoを提供しており、加入者数はNo.1です(2022年3月時点)。

大切な資産だからこそ、確かな実績と豊富な情報量を誇るSBI証券でiDeCoを始めてみてはいかがでしょうか。

 

また、iDeCoは「運営管理手数料」がかかる金融機関もありますが、SBI証券では年金資産の残高にかかわらず、誰でも運営管理手数料が無料です。

 

長期投資だからこそ、コストを抑える必要があります。運用手数料が無料のSBI証券なら、年金の節税メリットを最大限に生かすことができます。

 

楽天証券

楽天証券

楽天証券の商品ラインナップは、厳選の32本。低コストで長期的に安定した成績が期待できるiDeCoに適した投資信託が厳選されているのです。また定期預金も完備されています。そして、残高や積立額期間にかかわらず、運営管理手数料は誰でもゼロ円です。

 

松井証券

松井証券

松井証券も、運営管理手数料がかかりません。また低コストの商品が40種類あり、業界最多水準の幅広いラインナップをそろえています。

 

松井証券は、創業100年の歴史と実績があるので安心して資金を預けられます。

 

iDeCoの節税メリット

イデコのメリット

iDeCoには積立時、運用時、受取時それぞれに税制優遇措置があります。

 

積立時:掛金がすべて所得控除になる

 

iDeCoで積み立てた掛金は、全額が所得控除の対象になります。年間の掛金全額を所得から差し引くことができるため、その分、所得税や住民税が軽減されるのです。減税額はその人の年収や拠出額によって異なりますが、積み立て期間中ずっと控除の恩恵を受けられるので、結果的に大きな節税になります。

 

運用時:運用益が非課税になる

 

通常、預貯金の利息や投資信託の運用益に対し、所得税と住民税で20.315%の税金がかかります。しかし、iDeCoを通じてこれらの金融商品を購入した場合、得られた運用益には税金がかかりません。本来なら税金として差し引かれるはずの資金を再び運用に充てることができるので、より効率的な運用が可能になるのです。

 

受取時:受取時にも控除がある

 

iDeCoで積み立てた資産は、60歳~75歳の間に好きなパターンで受け取れます。iDeCoの資産を年金として分割して受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金として受け取る場合は「退職所得控除」が適用されます。

 

確定拠出年金(iDeCo)で用意されている運用商品

idecoで用意されている運用商品

iDeCoで用意されている運用商品は、「元本確保型」と「価格変動型」の2種類です。それぞれ解説します。

 

元本確保型

 

「元本確保型」とは、文字通り積み立てた元本を確保するタイプのことで、具体的な商品としては「定期預金」「保険」などがあります。元本割れのリスクがないのがメリットですが、低金利下では将来の生活に必要な年金資産を増やせないというデメリットがあります。

 

また、保険商品の場合、満期を迎えることなく運用商品を変更(スイッチング)すると、解約控除が差し引かれる点に注意が必要です。

 

価格変動型

 

価格変動型は、積み立てた元本が運用によって変わるタイプのことです。運用対象は投資信託で、運用実績により資産が増加する場合もありますが、値下がりにより減少する場合もあります。

 

iDeCoで運用する場合、元本確保型でも価格変動型でも、商品ラインナップの中から好きな商品を選べます。決められた拠出額の範囲内で、複数の運用商品を選び、運用比率も自分で決めることができるのです。

 

元本割れをしたくない場合には、元本確保型の定期預金だけを選んで運用することも可能です。

 

ただ、通常は預貯金の利息や投資信託の配当金・譲渡益には税金がかかりますが、iDeCoで運用すれば、税金がかかりません。このような優遇税制を利用できるので、価格変動商品である投資信託を積極的に活用して老後資産を形成するのも一つの方法です。

 

iDeCoは長期運用が基本

 

iDeCoの目的は、自分のための年金を作ることです。iDeCoで積立投資すれば、税制優遇などのメリットを享受しながら、有利に運用できます。具体的な運用商品は、預金や保険、投資信託などから選び、高いリスクをとって大きなリターンを追求する商品は運用対象外となっています。

 

iDeCoの注意点は、60歳になるまで原則解約ができないことです。そのため、長期的な運用をすることになります。ただ、運用資金が拘束される分、老後に必要な資金を多く作れることを考えると、解約できないことはメリットといえるかもしれません。

 

長期投資のメリットは大きく、iDeCoは運用益が非課税なので、課税口座よりも利回りが高くなる傾向があります。しかも、拠出額を所得から控除できます。非課税で長期間運用すると複利効果で雪だるま式に資産が増えることが期待できるため、iDeCoは老後資金づくりに最適な選択肢と言えるでしょう。

 

iDeCoの複利効果を最大限に生かしたいのであれば、ある程度リスクを取って、長期間保有してこそ高いリターンが期待できる投資信託に投資するようにしてください。

 

投資初心者にはバランスファンドがおすすめ

バランス商品がおススメ

投資信託に投資しようとしても、初心者はどのファンドを選べばいいのか迷う人も多いのではないでしょうか。

 

投資信託は、主にインデックスファンドとアクティブファンドの2種類に分類できます。インデックスファンドとは、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの指数に連動するように設計された投資信託のことです。

 

一方、アクティブファンドは、インデックス(指数)を上回るリターンを得ること、あるいはインデックスにとらわれずにリターンを得ることを目的とした投資信託のことを指します。

 

インデックスファンドは、アクティブファンドに比べて低コストで、市場平均的なリターンを効率的に得られるというわかりやすさが特徴です。

 

ファンドに組み入れられる銘柄は、基本的にインデックスを構成する銘柄と同じになるため、銘柄の調査や分析をする必要がなく、手数料(運用管理費用)を低く抑えられるからです。

 

そして、アクティブファンドでは、投資判断はファンドマネージャーと呼ばれる投資のプロが行います。ファンドマネージャーは、経営者へのインタビューなどを通じてさまざまな企業を調査・分析し、ファンドに組み入れる銘柄を決定します。

株式市場には、価値が正しく評価されていない企業や、評価の見直しが予想される企業も存在します。そのような企業を多くの企業の中から選び、投資するのがアクティブファンドの特徴です。

 

また、投資初心者はバランスファンドを選ぶのも手です。バランスファンドとは、国内外の債券や株式、REIT(不動産)など複数の資産に分散投資する投資信託。1つのファンドで、投資対象の分散や地域分散が期待できます。

 

バランスファンドは複数の資産に投資しているので、どれか一つの資産の価格が下落しても、他の資産の価格が下落していなければ、ファンドの価格が大きく下落することを防げます。

 

また、バランスファンドはリバランスを自動的に行ってくれるのも特徴です。リバランスとは、資産運用のプランの資産配分が当初の比率から変化した場合に、当初決めた比率に戻すことです。

 

配分が変わると、リスクが大きくなりすぎたり、期待通りの運用ができなかったりするため、「リバランス」は重要な役割を担っているのです。

 

バランスファンドの中には、運用担当者がリバランスを行ってくれるファンドもあるので、自分で市場を分析し、リバランスを行う手間が大幅に軽減されます。

 

iDeCo(個人型確定拠出年金)のおすすめファンド

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500

基準価額 18,669

信託報酬 0.0968

純資産残高 1兆2,208.56億

 

騰落率
1カ月 -1.0

3カ月 5.6

6カ月 1.3

1   16.9

5月末時点)

 

米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。保有コストである信託報酬が0.0968%と低く、長期投資に適したファンドです。

 

楽天・全米株式インデックス・ファンド

基準価額 19,237

信託報酬 0.162%(年率・税込)

純資産残高 5,725.42億

 

騰落率
1カ月 -1.3

3カ月 4.4

6カ月 -1.1

1  12.5

5月末時点)

 

米国株式市場の動きをとらえることを目指し、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」は、米国株式市場の大型から小型までを網羅し、投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした時価総額加重平均型株価指数です。このファンド一本で、米国株式市場の投資可能銘柄約4,000銘柄に幅広く分散投資できるので、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」よりもリスクを抑えた運用が可能です。

 

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

基準価額 13,519

信託報酬 0.154%(年率・税込)

純資産残高 1,460.04億

 

騰落率
1カ月 -0.4

3カ月 3.5

6カ月 1.4

1   3.1

5月末時点)

 

国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リートの8資産に均等に分散投資するバランスファンドです。「eMAXIS Slim」シリーズは低コストのインデックスファンドシリーズで、同ファンドも人気があります。幅広い資産に分散投資してリスクを抑えた運用ができるので、投資初心者にもオススメの一本です。

 

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

基準価額 19,344

信託報酬  0.56%程度(年率・税込)

純資産残高 3,130億

 

騰落率
1カ月 -0.27

6カ月 0.82

1    5.64

5月末時点)

 

株式と債券に50%ずつ投資することにより、リスクを抑えながら安定したリターンの獲得を目指すバランスファンド。2007年から運用を開始し、15年間の運用実績があります。

 

まとめ

 

iDeCoのおすすめファンドを紹介してきましたが、「何を選べばいいかわからない」と悩む人もいるのではないでしょうか。

 

そんなときは、どれか1つのファンドを選ぶのはやめましょう。iDeCoでは、複数の商品を組み合わせて使うこともできます。たとえば、「資産を守りたいから、定期預金をメインに。しかし、せっかくお金を増やすチャンスなので、インデックスファンドも少し買っておこう。」でもいいのです。

 

それに、iDeCoの積立は60歳まで続きます。その間は、商品も掛金の配分方法も自由に変えることができます。

 

まずは商品を選んでiDeCoを始めることが大切です。そうすることで、自然にiDeCoへの理解が深まり、「次はこんな商品を買ってみたい」と思えるようになります。

 

老後資金のために、iDeCoを早めに始めることをおすすめします。

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