アディダスはヨーロッパ最大のスポーツウェアメーカーで、ドイツのフランクフルト証券取引所に上場しています。この記事ではアディダスの企業概要と、アディダス株を購入する方法について解説します。
アディダス株購入におすすめの証券会社
アディダス株はヨーロッパ株なのでネット証券などで直接購入できませんが、投資信託を利用したり、CFDを 利用したりすれば購入できます。 おすすめの証券会社を紹介します。
SBI証券
SB証券は2,705本の投資信託の取扱本数があります(2022円8月16日時点)。投資信託には購入手数料が無料のノーロード投信もありますが、SBI証券ではすべての投資信託で購入手数料が無料となっています。
SBI証券では投資信託や国内株式、金・プラチナなどの商品を取引すると、TポイントやPontaポイント、dポイントなどが貯まります。また、これらの商品の取引だけでなく、新規口座開設や国内株式の預け入れなどでもポイントが貯まるのです。
さらに投信積立の購入金額を、三井住友カードでクレジットカード決済することもできます。好きなファンドと購入金額(100円~5万円)を設定すると、自動的に投信積立がスタート。入金の手間や購入漏れの心配がない、新しい資産形成のスタイルです。
SBI証券はネット証券のため、店舗での対面相談はできません。ただ、「口座開設サポートデスク」「お客様相談室」などで電話サポートが受けられるので、必要に応じて利用することができます。
楽天証券
楽天証券では業界最多水準の投資信託を取り扱っており、投資家にピッタリのファンドを選べます。そして、「投信スーパーサーチ」では検索条件でファンドの比較や絞り込みをすることで、楽天証券が取り扱う投資信託の中から条件にあったファンドを探すことが可能です。
投資信託を選ぶ際には、運用成績、運用コスト、純資産規模などの定性面、運用プロセスや運用体制など様々な要素がありますが、これらはすべて中長期の運用成績に反映されます。そのため、楽天証券では、運用成績に重点を置いて評価を行っています。
楽天証券の「ファンドスコア」は、同じ分類のファンドと比較して、より効率的な運用が行われているファンドを絞り込むための指標です。
楽天証券ファンドスコアは、「分類平均を上回る超過収益率」と「分類平均からの下方乖離率」に基づいて算出され、この値を分類平均に対して5段階で定量的に評価します。
楽天証券の「ファンドスコア」を利用すれば、より効率的な運用実績を残してきたファンドを選べるのです。
auカブコム証券
auカブコム証券の投資信託の数は1,400本以上(2021年7月12日現在)。豊富なラインナップの中から、自分のニーズに合ったファンドを選ぶことができます。
投資を始めるにはまとまった資金が必要と思われがちですが、auカブドットコム証券なら投資信託を100円から1円単位で購入でき、au PAYカードクレジット決済で積み立ても可能です。さらに、NISA口座を利用することで、配当金や譲渡益が非課税となります。
さらに、毎月の積立で購入した投資信託の契約金額に応じて、Pontaポイントが1%付与されます。そして、ポイント投資をすれば、貯まったPontaポイントを投資信託の購入に充てることができます。もちろん、現金との併用も可能です。
アディダスとは
アディダスは、靴、衣料、アクセサリーをデザイン、製造するドイツの多国籍企業で、ヨーロッパでは最大のスポーツウェアメーカーです。そして、世界ではナイキに次いで2番目に大きい企業となっています。また、サッカー日本代表のユニフォームは、アディダスが生産しています。
アディダスは、1920年にドイツのニュルンベルク近郊で設立されました。靴職人の息子であるルドルフ・ダスラーとアドルフ・ダスラーによって「ダスラー兄弟商会」が設立されました。
1948年、ダスラー兄弟は意見の相違から「ダスラー兄弟商会」を閉鎖し、それぞれの会社を設立することにした。弟のアドルフ・ダスラーは「アディダス」社を、兄のルドルフ・ダスラーは「ルーダ」社(後のプーマ社)を設立。ダスラー兄弟の靴工場の設備、技術、従業員は兄弟で分担しましたが、アディダスとプーマの競争は熾烈を極めました。
1970年代に入ると、アドルフ・ダスラーの息子であるホルスト・ダスラーが経営を引き継ぎ、SL(スポーツ広告代理店)の設立など新規事業を開始。
近代オリンピックやFIFAワールドカップなど、大規模なスポーツイベントの商業化に大きな影響を与え、スポーツ界全般で大きな力を持つようになりました。この時期、アディダスは売上高で世界最大のスポーツ用品メーカーとなったのです。
しかし、1987年4月にホルスト・ダスラーが病死(享年51歳)。アドルフの娘たちとホルストの息子たちによる経営権争いもあり、アディダスの経営は迷走を始めます。
1990年にフランス人実業家ベルナール・タピが株式の過半数を取得し、経営権を取得。これにより、ダスラー家とアディダスとの資本関係は事実上解消されました。この時、アディダスはナイキ、リーボックに次ぐ業界3位にまで転落していました。
その後も、業績は改善されず、1993年銀行団主導のもと、フランス実業家のロバート・ルイス・ドレフュスが経営権を取得し、ようやく黒字に転換。1995年にフランクフルト証券取引所に上場しました。
その後、1998年には、アディダス直営の日本法人「アディダスジャパン」が設立されました。
アディダスはフランクフルト証券取引所に上場
アディダスは、フランクフルト証券取引所に上場しています。フランクフルト証券取引所は、ドイツ連邦共和国のフランクフルト・アム・マインに位置し、ドイツ取引所が運営する証券取引所です。
取引高では世界最大級の証券取引所で、独自の電子取引システム「Xetra(クセトラ)」を使用。現在、ドイツの株式市場を代表する指数である「DAX指数」は、フランクフルト証券取引所に上場する銘柄のうち、ドイツの優良企業40社の浮動株調整済み時価総額加重型指数です。
DAX指数に採用されている銘柄
DAX指数は「ドイツ株価指数」とも呼ばれ、ドイツのフランクフルト証券取引所に上場する銘柄のうち、ドイツの主要企業40社を対象に、1987年12月31日の株価を基準値1,000として時価総額加重した指数です。ドイツを代表する株価指数であることから、ユーロ圏のみならず、世界的にも注目度の高い株価指数となっています。
アディダスもDAX指数の構成銘柄です。DAX指数に採用されている主な銘柄を紹介します。
BMW
BMWは古くから高い人気を誇り、同じドイツメーカーのフォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツと並んで日本の輸入車販売台数のトップ3に入っています。
現在ではBMWの他に、英国を拠点とするロールス・ロイスとMINIという2つの自動車ブランドを傘下に置いています。
BMWという社名は、Bayerische Motoren Werke GmbH(バイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ)の頭文字をとったものです。BMWは1917年、ミュンヘンのラップ自動車工場を改称して設立されました。
その後、1920年にクノール・ブレムゼに吸収合併され、1922年に再スタートしました。クノール・ブレムは1916年に設立されたBayerische Flugzeugswerke GmbH(バイエリッシェ・フルークツォイクヴェルケ)の後継企業です。従って、BMWの設立年は1916年とされています。
シーメンス
シーメンス(独:Siemens AG)は、ドイツ・バイエルン州ミュンヘンに本社を置く電機メーカーです。もともとは電信機、電子機器、鉄道などのメーカーでしたが、現在は通信、運輸、生産設備、家電、防衛の分野で製造やシステムソリューション事業を幅広く展開しています。
シーメンスは、フランクフルト証券取引所の上場企業です。2020年度(2019年10月1日~2020年9月30日)、シーメンスは売上高571億ユーロ、純利益42億ユーロを計上しました。2020年9月30日現在、シーメンスの従業員数は約293,000人です。
ドイツ銀行
ドイツ銀行は、ドイツ最大の銀行です。リテールバンキングやコマーシャルバンキング、プライベートバンキング、アセットマネジメント、投資など、あらゆる金融サービスを提供しています。
また、同行のサービスには、預金、ローン、債券、外貨、信託、証券、キャッシュ・マネジメント、資産運用、M&A、ポートフォリオ・マネジメントなどが含まれます。
中国市場鈍化なら2025年までアディダスの業績に影響も
アディダスのカスパー・ローステッドCEOは経済紙ハンデルスブラットに対し、中国の成長市場としての衰退が長引けば、同社の売上・利益目標に最大2025年まで影響を及ぼす可能性があると述べました。
中国の成長市場としての衰退が長引けば、同社の売上・利益目標は長くとも2025年まで影響を受けることになります。アディダスは、新型感染症の感染防止対策の強化の打撃から中国市場の回復が予想以上に遅れているとして、2022年の売上目標を引き下げていました。
ロシアのウクライナ侵攻により、両国および旧ソビエト連邦共和国の売上が半減する見込みであるにもかかわらず、2022年12月期通期では堅調な収益成長を見込んでいましたが、中国経済の減速には警戒が必要です。
投資信託で間接的にアディダス株に投資する
アディダス株は欧州株なので、ネット証券などで直接購入できません。ただ、投資信託で間接的に投資することは可能です。アディダス株に投資できる主な投資信託を紹介します。
インデックスファンドDAX
基準価額 11,789円
信託報酬 0.77%(年率・税込)
純資産残高 14.06億円
騰落率
1カ月 -1.27%
3カ月 -9.95%
6カ月 -4.81%
1年 -13.39%
(2022年8月末時点)
DAX指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、DAX指数に採用されている40銘柄に分散投資できるというメリットがあります。同ファンドはSBI証券や楽天証券、auカブコム証券などのネット証券で購入できます。
DAX指数はCFDでも取引できる
DAX指数は、CFDでも取引できます。CFDとは、Contract for Differenceの頭文字をとったもので、「差金決済取引」のことを指します。
「差金決済取引」とは、一言で言えば、差金のみを交換する取引のことです。現物の受け渡しをせず、反対側の取引で発生した差額で決済するため「差金決済」と呼ばれているのです。
広義には、FX取引もCFD取引に含まれます。そして、CFDはレバレッジ取引が可能です。レバレッジ取引とは少額の資金で、大きな金額を取引できることで、たとえばレバレッジ10倍なら10万円の資金で100万円分の金額を取引できるのです。CFD取引におすすめの証券会社を紹介します。
GMOクリック証券
GMOクリック証券では日経平均やニューヨークダウ、DAX指数などの株価指数のほか、金や原油などの商品、個別株など数多くの銘柄を取引できます。取引手数料はかからず、株価指数CFDは取引金額の10%に相当する日本円が必要になります。つまり、レバレッジ10倍でDAX指数を取引できるのです。
ただし、損失がでた場合は不足分の証拠金を入れなくてはいけませんし、ロスカットが行われる場合もあります。CFD取引をする場合は、きちんとしたリスク管理が大切です。
IG証券
IG証券は世界22カ国25証券取引所をカバーしていて、日本株はもちろん、米国、北欧を含むヨーロッパ諸国から新興国まで12,000銘柄以上の企業に投資が可能です。アシックス株を直接取引することもできますし、DAX指数を取引することもできます。幅広い選択肢があるという点も、IG証券CFDの大きなメリットです。
まとめ
アディダスはドイツのフランクフルト証券取引所に上場しています。ネット証券などで直接購入することはできませんが、投資信託やCFDを利用すれば購入可能です。投資信託やCFDは少額で取引できるので、初心者でも取引しやすいというメリットがあるのでおすすめです。