「ルイ・ヴィトン」のLVMHの特徴と株の買い方について解説
世界最大のラグジュアリーブランドであるフランスのLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンの業績は好調で、2022年1~6月期は過去最高益を更新。新型コロナウイルスの感染拡大下でも高成長が続いています。
この記事では「ルイ・ヴィトン」のLVMHの特徴と、株式の購入方法について解説します。「ルイ・ヴィトン」のLVMHの株を買うにはまず証券会社の口座を開設が必要になります。
「ルイ・ヴィトン」のLVMH株を購入するには?
LVMH株はフランスの株式市場であるユーロネクスト・パリに上場しているため、欧州株の外国株取引で購入できますが、2022年8月時点では、欧州株のネット取引に対応している大手証券会社やオンライン証券はありません。
サクソバンク証券で「ルイ・ヴィトン」のLVMH株を取引する
国内の証券会社でネット取引を利用してLVMH株を購入できませんが、サクソバンク証券を利用すれば購入可能です。サクソバンク証券の親会社であるSaxo Bank A/Sは、1992年に設立されたオンライン銀行で、本社はデンマークのコペンハーゲンにあります。
サクソバンク証券を含むサクソバンクグループは、厳しい金融規制を遵守し、日本を含む欧州、中東、アジアの15カ国の当局の監督のもと、170カ国で80万人以上の顧客に金融サービスを提供しているのです。
LVMH株が上場しているユーロネクスト・パリの取引手数料は、1
また、サクソバンク証券は取引ツールも充実しています。
「SaxoTraderGO」は、強力な機能を備えたサクソバンク証券独自のトレーディングツールで、Windows PC、Mac、スマートフォン、タブレットから取引可能です。
50種類以上のインジケーターを複数のデバイスでシームレスに切り替え、ユーザー設定や環境設定が引き継がれるので、中断したところから取引を再開できます。
また、企業業績や財務などのファンダメンタル情報、アナリストの評価や主要銘柄の株価予想も提供しています。
また、オートチャーティスト社が開発した売買支援ツールも、無料で利用可能。最新のアルゴリズムでチャートパターンをテクニカル分析し、最適な売買タイミングを知らせてくれるので、新たな投資アイデアの発見やリスク管理にも有効です。
そして、150種類以上のFX通貨ペアに加え、指数や外国株式、商品、ETF、CFDなど、多彩な商品を取引できます。
IG証券でLVMH株を取引する
LVHM株はIG証券でも取引できます。IG証券は45年以上の実績を持つ金融サービスプロバイダー「IGグループ」の日本支社です。
FX、個別株、指数、債券、コモディティなど様々な資産クラスをワンストップで提供。IGグループはロンドン証券取引所に上場している優良企業で、FTSE250種総合指数に採用されています。
IGグループは、日本を含む世界15カ国にオフィスを構えています。そして、全世界で31万人以上の顧客が、IGのトレーディング・プラットフォームを日々利用しているのです。
IGグループは、世界中の主要取引所、私設取引システム、金融機関との幅広いネットワークにより、国内のオンライン証券にはない多様な資産クラスの取引をワンストップで提供しています。
投資家は、リスクや許容度、金融市場の知識レベルなどに応じて、最適な金融商品を選択することができるのです。
LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンは高級ブランド最大手
LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンは、フランス・パリに本拠を置くコングロマリットで、ユーロネクスト・パリに上場しています。同社はファッション業界では世界最大の企業です。
多種多様な高級品の販売に携わっていて、ワイン、コニャックなどのアルコール飲料、香水、化粧品、時計、宝飾品などの製造・販売をしています。
LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンは、1987年にルイ・ヴィトンとモエ・ヘネシーが合併して誕生しました。現在では、フランス、イタリア、スペインなどヨーロッパ諸国を中心に60近い高級ブランドと、免税店を展開するDFSグループを傘下に収めています。
ベルナール・アルノー氏の手腕
LVMHは60以上の高級ブランドを所有する世界最大級の企業に発展しましたが、巨大なブランド帝国に成長した理由は、現CEOであるベルナール・アルノー氏の優れた経営手腕に負うところが大きいです。
フランスの大富豪で有名な実業家であるアルノー氏は、クリスチャン・ディオールの大株主でもあり、LVMHの株式を取得すると、経営に参画することになり、最終的には会長に就任しました。
会長に就任したアルノー氏は、高級ブランドを次々と買収していき、そのスタイルは、一部から「ターミネーター」と呼ばれるほど、アグレッシブなものでした。
しかし、アルノー氏が行ったのは、単に有名ブランドの買収だけではありません。
有名デザイナーの起用やプロモーションの強化などの販売促進活動を行い、知名度と売上を大幅に向上させたのです。アルノー氏のブランド戦略は、現在も世界中から注目を集めています。
LVMHの傘下ブランド
LVMHはファッションブランドだけでなく、時計・宝飾品ブランド、ワインブランド、化粧品ブランドなど、世界的に有名な高級ブランドを数多く保有し、傘下には70を超えるブランドがあります。LVMHの主なブランドを紹介します。
ファッション
LOUIS VUITTON (ルイ・ヴィトン)
ルイ・ヴィトンは、フランスのマルティエ(スーツケース職人)だったルイ・ヴィトン(1821年 - 1892年)が設立したファッションブランドで、LVMHグループの中核事業です。
Dior / Christian Dior (ディオール/クリスチャン・ディオール)
クリスチャン・ディオールは、フランスのファッションデザイナー、クリスチャン・ディオールが設立したファッションブランド会社。創業以来、フランスを代表するクチュール(洋裁)メーカーとして頂点に君臨しています。
クリスチャン・ディオールの本社は、パリ8区のモンテーニュ通り30番地です。フランスを拠点とするコングロマリットLVMHに属していますが、単独でも証券取引所に上場しています。
FENDI (フェンディ)
イタリアを代表するラグジュアリーブランドとして知られる「フェンディ」。
毛皮や革製品を扱うブティックからスタートしたフェンディは、革新的な毛皮製品がヒットして事業を拡大し、現在では毛皮、革製品、アクセサリーなど様々なアイテムを展開するトータルファッションブランドとして躍進しています。
CELINE (セリーヌ)
1945年、セリーヌ・ヴィピアナがパリ11区のマルトー通り52番地にて創業。1960年代にバッグやアクセサリーなどにも進出しました。
1988年にLVMHグループの傘下に入り、1997年にマイケル・コースをチーフデザイナーに迎えて以来、世界的な一流ブランドとして認知されています。
KENZO (ケンゾー)
ケンゾーは、ファッションデザイナーの高田賢三氏が手がけ、フランス・パリに本社を置くラグジュアリーブランドです。
虎をモチーフにした大胆なデザインが多く、自然や文化を織り込んだケンゾー独自のモダンなスタイルを提案。セレブリティだけでなくストリートシーンでも高い支持を得ているブランドです。
化粧品・香水
Parfums GIVENCHY (パルファム・ジバンシー)
ジバンシー(GIVENCHY)は、1952年にユベール・ド・ジバンシィ(1927年~ 2018年)によって設立されたフランスのファッションブランド。パリ8区のモンテーニュ大通りに本店または旗艦店を構え、同区のジョルジュ・サンク大通りに本社と旗艦店を構えています。ディオールやフェンディと同じLVMHグループに属しているのです。
衣料品、アクセサリー、香水、化粧品などのファッショングッズを展開しており、LVMHグループの中では、ディオールに次ぐ規模で、パリ・コレクションでは、各シーズンの最新作を発表しています。
時計 ・宝石
TAG HEUER (タグ・ホイヤー)
TAG HEUER (タグ・ホイヤー)は1860年、ベルン州ブルク出身のドイツ系スイス人、エドワード・ホイヤー(1840 - 1892)によって創業されました。創業当初からストップウォッチやクロノグラフなどのスポーツウォッチの開発に注力し、クロノグラフの歴史に貢献。1999年9月に、LVMHが同社の株式の50.1%を取得し、現在はLVMHの傘下に入っています。
BVLGARI(ブルガリ)
1884年にギリシャ系イタリア人のソティリオ・ブルガリがイタリア・ローマで創業した高級宝飾品ブランド。フランスの企業グループであるLVMHに所属しています。
2000年代以降、香水やメガネフレーム、レザーアイテム(ハンドバッグや財布)なども販売し、リゾートホテルなどの運営も始めています。ブランドの象徴的なデザインは、ジュエリーや時計、バッグなどに施された蛇の頭です。
Tiffany & Co. (ティファニー)
Tiffany & Co. (ティファニー)は、ジュエリー、シルバーウェア(銀製品)の世界的なブランドです。
1837年9月18日にアメリカで創業し、現在ではロンドン、ローマ、シドニー、東京など世界20カ国に店舗があり、フランスの企業グループであるLVMHに属しています。
日本では、クリスマスなどのプレゼントとしてオープンハートのペンダントが人気です。
ワイン
Dom Pérignon (ドン・ペリニヨン)
ドン・ペリニヨン(フランス語:Dom Pérignon)は、フランスのモエ・エ・シャンドン社が製造するシャンパンのブランドで、一般に「ドンペリ」と呼ばれています。
ユーロネクスト・パリとは
ユーロネクストは、2000年9月にパリ証券取引所、アムステルダム証券取引所、ブリュッセル証券取引所が合併して設立された新しい証券取引所です。パリ証券取引所は、ユーロネクストが運営するようになってから「ユーロネクスト・パリ」と呼ばれるようになりました。
ユーロネクスト設立の理由は、現物取引とデリバティブ取引のシステムを統合することでクロスボーダー取引を容易にし、3取引所からの注文を一ヶ所に集めることで流動性を向上させるためです。
ユーロネクストの株式は、2001年7月にユーロネクスト・パリに上場。2006年6月1日、ユーロネクストはニューヨーク証券取引所を運営するNYSEグループとの合併を発表し、2007年4月4日に「NYSEユーロネクスト」としてユーロネクスト・パリに上場しました。
LVMHの株主優待
LVMHに株主優待制度はありません。株主優待は日本独自のものであり、海外には存在しないからです。
ただ、LVMHには株主クラブというものがあります。クラブメンバーには、アニュアルレポートや年2回の株主への手紙など、いくつかの出版物が届きます。
また、ヘネシー関連の施設(古いセラーなど)やルイ・ヴィトンのアトリエを訪問する機会もあるのです。
投資信託で間接的にLVMH株に投資する
SBI証券や楽天証券など国内のネット証券でも、投資信託を利用すれば間接的にLVMH株に投資できます。
- ピクテ-iTrust
基準価格 19,836円
純資産残高 10.4億円
信託報酬 1.463%(年率・税込)
騰落率 | |
1カ月 | 6.42% |
3カ月 | 0.34% |
6カ月 | 2.48% |
1年 | 2.15% |
(2022年7月末時点)
「ピクテ-iTrustプレミアム・ブランド」は、主に世界のプレミアム・ブランド企業(ファッション性の高いデザインや最高品質などのブランド力により、消費者に幸福感や優越感を与えることができる商品・サービスを提供する企業)に投資を行います。原則として、為替ヘッジは行いません。
2022年7月末時点における組入上位銘柄は、以下の通りです。
2. VISA(米国) 4.9%
3. エシロール ルックスオティカ (フランス)4.7%
4. エスティローダー (米国)4.6%
5. アメリカン・エキスプレス(米国)4.3%
6. エルメス・インターナショナル(フランス)4.2%
7. マリオット・インターナショナル(米国)4.2%
8. LVMHモエ ヘネシー・ルイヴィトン(フランス)4.1%
9. アップル(米国)4.0%
10. ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(米国)
まとめ
LVMHは世界最大の高級ブランドで業績も好調なので、興味を持っている投資家も多いでしょう。ただ、国内のネット証券では購入できないので、サクソバンク証券やIG証券で口座を開設する必要があります。
しかし、それらの証券会社に口座を開けば他の欧州株も取引できるようになります。欧州株を取引したい投資家は、サクソバンク証券やIG証券の口座開設をおすすめします。