シンガポール航空はシンガポール最大の企業の一つであり、、アジアのみならず世界でも有数の規模を誇る航空会社です。シンガポール航空はシンガポールの株式市場に上場しており、SBI証券や楽天証券などのネット証券で購入できます。
この記事ではシンガポール航空株の買い方と、シンガポール株の特徴について解説します。
シンガポール株はSBI証券、楽天証券で購入可能
シンガポール株の購入におすすめなのは、SBI証券と楽天証券です。それぞれの制度について解説します。
SBI証券
SBI証券では、シンガポール株を取引できます。シンガポールを代表するシンガポールテレコムやケッペルのほか、シンガポール航空の取引ももちろんできるのです。
取引手数料 | 約定代金の1.1%(税込) 最低手数料30.8シンガポールドル(税込) |
現地手数料 | 無料 |
現地諸費用 | 無料 |
シンガポール株は外国株式の特定口座に対応しているので、国内の株式や債券、投資信託と損益通算できます。複雑な計算をする必要なく、簡易に確定申告できるので便利です。
また、外貨決済と円貨決済のどちらかを選ぶこともできます。
外貨決済ではシンガポールドルで決済が行われるので、取引するたびに為替スプレッドがかかることはありません。
一方、円貨決済を選んだ場合は事前にシンガポールドルに交換する必要はありません。日本円の買付余力の範囲内でシンガポール株を購入できるというメリットがあるのです。
楽天証券
楽天証券は、アセアン株式の取り扱いがある数少ない証券会社です。日本にいながら、アセアンの4大市場(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)の株式に投資することができます。
手数料は約定代金の1.1、最低手数料は550円となっています。また、一般口座はもちろん、特定口座や NISA 口座を利用してシンガポール株の取引ができるのです。
さらにシンガポール大手証券会社「フィリップ証券」の経済レポートや個別銘柄レポートを、日本語で見られるというメリットもあります。
シンガポール証券取引所の特徴
シンガポール証券取引所は、シンガポールにおいて証券およびデリバティブ商品の取引所と清算機関を所有・運営しています。また、金融市場参加者に対して、付随的な証券処理サービスや情報サービスも提供しています。
シンガポール株を扱うシンガポール証券取引所(SGX)は、シンガポール国内の株式だけでなく、多くの外国企業も上場しているのが特徴です。
シンガポールに子会社を持つと税制面で優遇されるので、企業にとって有利だからです。シンガポール市場には「メインボード」と「カタリスト」の2種類があります。メインボードは大手優良企業向けで、カタリストは新興企業向けです。
シンガポール証券取引所には日経平均株価を原資産とした「日経225先物」も取引されています。
シンガポール株の買い方
それでは、シンガポール株の買い方について解説します。
口座を開設する
シンガポール株を取引できるSBI証券や楽天証券で口座開設をします。
購入資金を用意
SBI証券や楽天証券で口座を開設したら、シンガポール株を購入するときの決済通貨を選択します。「外貨決済」を選択した場合、購入前に日本円をシンガポールドルに両替し、注文金額に応じて口座にシンガポールドルを用意する必要があります。
もう一つの決済方法は「円決済」です。こちらは事前にシンガポールドルに交換せず、最初から日本円で購入します。ただ、日本円での決済となるため、取引時の為替レートによって金額が決まるので注意が必要です。
シンガポール株を注文
注文は、日本株と同じ100株単位です。ただ、SBI証券では1回の注文の上限が500株と決められています。注文のルールも証券会社によって異なるので、事前によく確認しておきましょう。
また、シンガポールや日本では、長期休暇や祝日に取引ができない場合があるので、証券会社のホームページで確認するようにしてください。
シンガポール株は単価が安いので、複数の会社を買いやすいというメリットがあります。運輸や通信など同じ業種に偏って投資すると、株価が同じように動き、下がれば同時に株価も下がってしまいます。
リスクを避けるために複数のシンガポール株を買う場合は、異なる業種の企業を選ぶようにしましょう。
シンガポール航空の特徴
シンガポール航空はシンガポール最大の企業の一つであり、シンガポール・チャンギ国際空港をハブ空港とするシンガポールの「フラッグ・キャリア」です。また、アジアのみならず世界でも有数の規模を誇ります。
シンガポール本国へのフライト需要に加え、乗り継ぎ客、とくにヨーロッパとオーストラリアやニュージーランドを結ぶカンガルールートを利用する乗客にも力を入れているからです。一般には、IATAコードの「SQ」と呼ばれます。
同航空の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを採用しています。
同社の航空機の保有年数は5〜6年と、世界的に見ても低い水準です。これは、同社が最新鋭の航空機を積極的に導入しているため、保有機の退役が早いからです。
また、都市国家であるシンガポールの特性上、国際線のみの運航であり、保有機体のほとんどがワイドボディ(広胴)になっています。
シンガポールの魅力
シンガポールには「高い信頼性」があります。政策や法制度、IT環境、ビジネス環境などが高い水準で統制されていることや、効率的なインフラが整備されているからです。
スイスのビジネススクールIMDが発表した「世界競争力ランキング2020」で2年連続首位になるなど、シンガポールの国力は世界でも高く評価されています。
シンガポールの「知の高さ」は、国を挙げて優秀な人材の確保に取り組んでいることに起因しているといえるでしょう。シンガポールの教育熱心さはすでによく知られています。また、知識集約型の製造業が発達しており、労働者の教育にも力を入れているため、仕事に関する総合的な知識が高いと言われています。
そして、ネットワークの良さは、まさにシンガポールの地理的条件から生じるものです。シンガポールはアジアのハブであり、多様な文化が出会う場所であるだけでなく、ヨーロッパへの中継地として物流網のハブでもあります。
また、500社以上の企業が最先端の金融サービスを提供しており、ビジネス環境の整備にも力を注いでいるのです。
さらに、シンガポールに本社を置く企業の法人税は17%と、世界で最も低い国のひとつと言われています。こうした優位性から、グローバルにビジネスを展開する企業では、アジアの統括機能をシンガポールに置くケースが多いのです。
最後に「生活水準の高さ」もシンガポールの魅力です。シンガポールはコンパクトな地形のため、日々の消費を支えるショッピングセンターやレジャー施設が充実しており、カジノやアミューズメントパークなどの統合型リゾートの誕生で、さらに利便性が高まっています。
また、文化の多様性がある一方で、英語が公用語の一つとして使われているため、世界中から観光客が訪れ、快適に楽しむことができるのです。
シンガポール株の特徴
「株の購入単位」については、日本株と同様、シンガポール株も100株以上の単元で購入します。
次に「配当」ですが、シンガポール株の場合、前年の繰越損失があっても、当年度に黒字であれば翌年度の配当が可能。日本では「配当は剰余金の限度額まで」という規定がありますが、シンガポールではより柔軟に株主への配当ができるのです。
ただ、シンガポール国内で配当金を受け取る場合は無税ですが、日本在住の個人が日本の証券会社経由でシンガポール株の配当を受ける場合は、日本株と同じ20.315%の税率が適用されるので注意が必要です。
次に「取引時間」(トレーディング・アワー)で、これは外国株を購入する際に最も注意しなければならないポイントの一つです。時差の関係で取引時間に立ち会えない場合、朝起きたら株価が急落していたらと思うと不安になってしまうからです。その点、シンガポールと日本の時差はわずか1時間なので安心できます。
シンガポール株の取引時間は、以下の通りです。
◆プレオープニングセッション1
8:30~9:00(日本時間 9:30~10:00)
◆前場
9:00~12:00(日本時間10:00~13:00)
◆プレオープニングセッション2
12:00~13:00(日本時間 13:00~14:00)
◆後場
13:00~17:00(日本時間 14:00~18:00)
シンガポールの主な銘柄
シンガポール航空以外の、主なシンガポール株を紹介します。
キャピタランド
画像参照:キャピタランド
キャピタランドは、シンガポールに本社を置く不動産会社。2000年にDBS銀行の子会社であるDBSランドと、STプロパティ・インベストメントの子会社であるピダムコランドが合併して設立されました。
不動産開発、不動産金融サービス、ホテル運営が主な事業です。主にシンガポールと中国本土で事業を展開し、オーストラリア、ヨーロッパでも事業を展開しています。
シンガポールテレコム
画像参照:シンガポールテレコム
シンガポールに本社を置くシンガポールテレコムは、100年以上の歴史を持つアジア最大級の電気通信事業者で、約5億人の顧客を有しています。通常、Singtelと(シングテル)という略称で呼ばれています。
アジアを中心とした通信事業では、国際ネットワークやクラウドサービスのほか、テレビ、ゲーム、音楽などのデジタルサービスも展開。
また、モバイル事業もアジア・アフリカを中心に展開しています。グループ8社合計の携帯電話加入者数は、世界26カ国で約5億人と世界でもトップクラス。ASEAN諸国の発展とともに成長が期待される有望企業です。
日本法人であるシンガポールテレコムジャパン株式会社は1995年に設立され、東京都品川区に本社を構えています。
スターハブ
画像参照:スターハブ
主にシンガポールで事業を展開し、ネットワーク経由の機器販売、ブロードバンド、固定ネットワークサービス、モバイルサービス、顧客サービス、マーケティング・管理サポートサービスなどを提供しています。
スターハブは、シンガポール政府が2002年までにシンガポールの通信セクターを完全に自由化すると発表した1998年4月23日に固定ネットワークとモバイルサービスを提供するライセンスを取得しました。
2000年には、完全自由化の期日を2000年4月1日に前倒しし、シンガポールの公衆電気通信会社の外国人所有率の上限49%を解除すると発表。スターハブは、STテレメディア、シンガポールパワー、BTグループ、日本電信電話株式会社を主要株主とし、2000年4月1日に正式に発足したのです。
DBSグループ
画像参照:DBSグループ
DBS銀行(英: DBS Bank Limited)は、シンガポールの銀行です。現在の名称になる以前、2003年7月まではシンガポール開発銀行(英:The Development Bank of Singapore Limited)として知られており、名称変更後も日本語ではこの名称で呼ばれることが多くなっています。
同行は、1968年にシンガポール政府によって開発金融機関として設立されました。現在、DBS銀行は33の支店を持ち、資産規模で東南アジア最大の銀行であり、アジアでも有数の規模を誇る銀行です。
香港とシンガポールでは、一般銀行業務、資産運用、証券仲介、資金調達、債権回収の分野で高い地位を占めています。
ジャーディン サイクル&キャリッジ(JCYC)
画像参照:ジャーディン サイクル&キャリッジ
ジャーディン サイクル&キャリッジ(JCYC)は、シンガポールに拠点を置く自動車販売会社。自動車関連企業のコングロマリットで、シンガポール、インドネシア、マレーシア、オーストラリアで事業を展開しています。香港に本社を置くジャーディン・マセソン・ホールディングスのグループ企業であり、シンガポール証券取引所のStraits Times Indexの構成銘柄でもあります。
まとめ
シンガポール航空はSBI証券や楽天証券で購入可能です。国内だけでなく、海外の株式にも分散投資すれば、リスクを抑えながら好リターンが期待できるというメリットがあります。ただ、元本が保証されている訳ではないので、必ず余裕資金で運用するようにしてください。