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高金利通貨として有名なトルコリラですが、政策金利や通貨の変動が大きく、リスクも高い通貨です。そのため、FX初心者にはハードルが高い通貨だと言えるでしょう。

トルコリラは「天国」と言われたこともありましたが、現在は「地獄」と言われることも多いようです。この記事では、トルコリラが天国と言われた理由や暴落した理由、現在の状況、今後の見通しなどを解説します。

FX初心者の方は、いきなりトルコリラを購入して大きな失敗をしないよう、リスクや通貨の状況を把握しておきましょう。

トルコリラは天国と言われた理由は?

トルコリラが天国と言われたおもな理由は、他通貨と比べて高金利であったことですFXでは、通貨ペアの金利差が大きいほどスワップポイント(金利差調整分)と呼ばれる収益が発生します。そのため、高金利のトルコリラを買って保有しているだけで、金利差による収益を毎日受け取れたことが天国と言われた大きな理由です。

トルコの政策金利の推移を以下のグラフで見てみましょう。

(引用元:CEIC トルコ政策金利

2018年から2019年にかけて政策金利は24.00%まで上昇しています。例えば、日本の政策金利は2016年から-0.10%となっており、その差は歴然です

仮に、日本円とトルコリラの通貨ペアを保有していた場合、24.00%-(-0.10%)=24.10%の金利差を毎日受け取れた計算です(実際のスワップポイントはFX会社によって異なります)。為替変動のリスクはあるものの、これほどのスワップポイントを得られるのは大きな魅力と言えるでしょう。

トルコリラが地獄と言われるほど暴落した理由は?

高金利が魅力のトルコリラですが、スワップポイントで得られる収益以上に通貨が暴落し、「地獄」とさえ言われています。まずは、2007年から現在までのTRY/JPYのチャートを見てみましょう。

(引用元:Trading View

為替レートは長期的な下落トレンドを形成していることがわかります。続いて、2018年から現在までのチャートです。

(引用元:Trading View

2021年末には6円台まで急落しており、トルコリラが地獄と言われるのもうなずける下落です。では、なぜここまでトルコリラは暴落したのでしょうか。暴落の大きな原因として、トルコ大統領が利下げに積極的であることなどが挙げられます。

トルコのエルドアン大統領は高金利通貨であることを良しとせず、継続的な利下げを迫っています。それに伴い、自分の意に沿わない中央銀行の総裁を突然解任するなどといった動きも見られ、政策金利は低下、通貨は下落基調となりました。

24.00%の政策金利は20197月まで維持していましたが、その後徐々に利下げを行い、20205月には8.25%まで政策金利が低下しています。

2021年、米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の縮小を決めたことで、早期利上げに踏み切るのではないかとの観測が浮上しました。それに伴い諸外国は徐々に利上げを行いましたが、エルドアン大統領はそれらの動きに逆行し、利下げを擁護する方針を継続しました。

こういった大統領の方針や発言に市場は失望し、2021年後半には下落基調が加速。一気に6円台まで下落する動きとなりました。通貨安に加えてインフレが加速しており、トルコ経済は混乱しています。

トルコリラはもう終わったのか?今後もあがらない?

トルコの政策金利は執筆時点(202233日)で14.00%です。ピーク時と比べれば低下したものの、他国通貨と比べて高金利であることは間違いないでしょう。また、トルコ統計局が228日に発表したGDP(国内総生産)統計によると、202110-12月期のGDPは+9.1%となっており、予想数値(+9.0%)を上回る水準でした。

しかし、堅調なGDP統計を受けたトルコリラの上昇は一時的であり、その後も大きな変化は見られません。トルコリラが上昇しない理由のひとつとして、昨今のウクライナ情勢の緊迫化などが挙げられるでしょう。トルコにとって、ウクライナとロシアは観光や貿易の相手国であり、ウクライナ情勢の悪化による悪影響は避けられません。

トルコ統計局のデータによると、2019年におけるトルコへの外国人旅行者数は、ロシアが15.6%(1位)、ウクライナが3.4%(7位)を占めています(参照元:公益財団法人国際通貨研究所 トルコへの国別外国人旅行者到着数上位国)。

また、外務省の「トルコ共和国基礎データ」によると、ロシアは主要貿易相手国の第3位(8.1%)として記載されています。

ロシアやウクライナとの関係性から考慮すれば、ウクライナ情勢の悪化はトルコ経済にとって大きな懸念材料となるのは当然でしょう。

トルコリラが「もう終わった」とは言えませんが、今後も不安定な状況が続く可能性があります。ウクライナ情勢の緊迫化以外にもさまざまな懸念材料があるため、現状では更なるトルコリラ安となる可能性のほうが高いかもしれません。

トルコリラの買付をするなら、小ロットで買付タイミングを分散するなどのリスク管理が重要となるでしょう。

トルコリラはどういう事があるとあがっていくのか?

トルコリラが上昇する場合、以下のような要因が考えられます。

・地政学リスクの後退

・経済指標が堅調に推移

・インフレ率が低下

地政学リスクの後退

トルコが抱える問題のひとつとして、常に地政学リスクに晒されていることが挙げられます。

中東地域の紛争に関与しているだけでなく、EU諸国や米国との関係性にも不安を抱えています。諸外国との関係悪化が通貨に及ぼす影響も大きいため、地政学リスクの後退がトルコリラの上昇要因となり得るでしょう。 

トルコ経済が回復

新型感染症の感染拡大によって世界的に経済が悪化しており、トルコも例外ではありません。観光収入の減少もトルコにとっては大きな痛手とみられます。

また、トルコは石油や天然ガスなどの資源は輸入に頼っているため、昨今の原油価格上昇も大きな痛手です。これらの状況が好転すれば、トルコリラが上昇する要因となるでしょう。

インフレ率が低下

トルコでは、エネルギー価格の上昇や食品などの物価上昇に通貨安が重なり、経済の混乱に拍車がかかっています。

高インフレの状態で利下げを強行する大統領の姿勢が裏目に出ていると言えるでしょう。

今後利下げを行わず(又は利上げを行い)、明確にインフレ率が低下すれば、トルコリラ安に歯止めがかかる可能性があります。

トルコリラはもう終わったのか?まとめ

トルコリラの大きな魅力は高金利であることです。しかし、トルコが抱える諸問題を踏まえると、リラへの投資はリスクが高いと言えるでしょう。エルドアン大統領の政策方針も注目されますが、今後さらなる混乱を招く可能性も否定できません。

「もう終わった」とは言えませんが、トルコリラへの投資はハイリスクです。FX初心者にとっては難易度が高いため、ハイレバレッジでのエントリーはおすすめしません。トルコリラに投資する場合は、リスク管理を徹底したうえでエントリーしましょう。

 

 

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