● ダイバージェンスってなに?
● ダイバージェンスを使った手法が知りたい
● ダイバージェンスで勝つためのコツってある?
といった悩みを解決できる記事を用意しました。
確かに、ダイバージェンスは名前からして難しそうで、トレードで使うのも敷居が高そうですよね。
しかし、ダイバージェンスはトレンドの転換を予測できる上に、見つけ方や使い方も特に難しくありません。
そして、コツを知ることでトレードの勝率を高めることも可能です。
今回は、「FXのダイバージェンスとは何かと、手法や勝率アップのコツ」などについて解説いたします。
FXのダイバージェンスとは「逆行現象」のこと
FXのダイバージェンス(Divergence)とは、オシレーター系のテクニカル指標が、実際の相場とは逆方向に向かって動いている、いわゆる「逆行現象」のことを言います。
ダイバージェンスはチャートの動きとテクニカル指標の動きを比較して、その後のトレンドの転換の可能性を考える戦略として使われることが多いです。
相場の動きとテクニカル指標は基本的に同じ動きをする傾向にありますが、たまに反対の動きをする場合もあります。
その相場の動きとテクニカル指標の逆行現象をとらえることで、トレンドの勢いの弱まりと転換を予測することが可能になるのです。
オシレーター系のテクニカル指標とは
オシレーター系のテクニカル指標とは、相場の「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」を示すテクニカル指標です。
数値が上がれば「買われすぎ」、数値が下がれば「売られすぎ」と判断します。
代表的なオシレーター系のテクニカル指標には、RSIやMACD、ストキャスティクスといったものがあり、トレンドを読むのとは別の視点から相場の状況を判断できます。
FXのダイバージェンスの例
それでは実際に、ダイバージェンスをチャートで見ていきましょう。
今回はラインが一本しかなく比較的分かりやすいRSIを表示して、ダイバージェンスを見つけてみます。
基本的にチャートでは、ローソク足の上下と一緒にRSIも上下します。
しかし、前述した通り、ダイバージェンスではオシレーター系のテクニカル指標が、実際の相場とは逆方向に向かうのです。
チャートの赤丸で示した部分を見ると分かるように、チャートは高値を更新して上昇していますが、RSIは逆に下降しています。
これはダイバージェンスが発生し、上昇トレンドが終わって下落に転じる可能性を示唆していると言えます。
ダイバージェンスで使えるテクニカル指標(インジケーター)
ダイバージェンスを見極めるには、オシレーター系のテクニカル指標(インジケーター)を使う必要があり、さらにシンプルで見やすいテクニカル指標がおすすめです。
2. MACD
3. ストキャスティクス
以下で順に解説させていただきます。
テクニカル指標1. RSI
RSIとは、「Relative Strength Index」の略で、日本語では「相対力指数」と呼ばれます。
一定期間の上げ幅と下げ幅をもとに0〜100%の中で推移して、100%に近いほど「買われすぎ」、0%に近いほど「売られすぎ」という判断になります。
テクニカル指標2. MACD
MACD</とは、2本の移動平均線を用いて、相場の周期とタイミングをとらえるためのテクニカル指標です。
MACDはMACD線とシグナル線の2本の移動平均線で構成されますが、ダイバージェンスでは、より動きの速いMACD線(青線)を使用します。
テクニカル指標3. ストキャスティクス
ストキャスティクスとは、一定期間の高値と安値を活用して、買われ過ぎなのか売られ過ぎなのかを判断するテクニカル指標です。
RSIと同じく、一定期間の高値と安値をもとに0〜100%の間で相場の変化の大きさを計測しますが、ストキャスティクスは「%K(パーセントK)」と「%D(パーセントD)」という2本のラインで構成されます。
また、ダイバージェンスでは、より動きの速い%K(青線)を使用します。
ダイバージェンスの見つけ方と使い方
この項目では、ダイバージェンスの見つけ方と使い方を解説させていただきます。
2. 強気のダイバージェンス
弱気のダイバージェンス
弱気のダイバージェンスは上昇トレンドからのトレンドの転換を示唆する、今までの例で示してきたダイバージェンスです。
チャートは上昇しているのに対して、オシレーター系の指標は下落しているのが特徴です。
弱気のダイバージェンスでは買いの圧力が徐々に弱まり、下降トレンドへ転換する可能性が高まっている形になります。
したがって、弱気のダイバージェンスが発生した場合は、売り注文で下落を狙うことが有効です。
強気のダイバージェンス
強気のダイバージェンスは、下降トレンドからのトレンドの転換を示唆するダイバージェンスです。
チャートは下落しているのに対して、オシレーター系の指標は上がっているのが特徴です。
強気のダイバージェンスでは、売りの圧力が徐々に弱まり、上昇トレンドへ転換する可能性が高まっている形になります。
そのため、強気のダイバージェンスが発生した場合は、買い注文で上昇を狙うことが有効です。
弱気のダイバージェンスが分かるようになれば、自然と強気のダイバージェンスも分かるようになるため、まずは弱気のダイバージェンスを見つけられるようになりましょう。
ダイバージェンスを使ったトレード手法
ダイバージェンスはトレンドの転換を示唆するため、基本的には逆張りの手法になります。
ダイバージェンスを使ったトレードは、ダイバージェンスが発生したら逆張りを狙うというシンプルなものです。
下のチャートはRSIを表示させたものですが、上昇トレンド発生から時間が経ち、チャートが上昇しているにも関わらず、RSIの数値は下落している場面です。
上のチャートの矢印で示したように、ダイバージェンスの発生が確認出来たら、売り注文を狙います。
また、ダイバージェンスはチャートがしっかりとスイングしている時に発生しやすいという特徴があります。
つまり、一方的なトレンドよりも、押し目や戻り目のあるトレンドの方がダイバージェンスは起こりやすいのです。
ダイバージェンスを探す際には、ぜひトレンドの強さに注目してみてください。
FXのダイバージェンスで勝率をアップさせるコツ
FXのダイバージェンスで勝率をアップさせるコツは主に2つあります。
2. 他のテクニカル分析を併用する
以下で順番に解説させていただきます。
コツ1. トレンドの勢いが「しっかりと」弱まっているか確認する
どのテクニカル指標のサインにも言えることですが、ダイバージェンスでもトレンドの転換が絶対に起きるわけではありません。
ダイバージェンスはあくまでトレンドの転換の可能性を示唆するものであるため、トレンドがそのまま継続することもあるのです。
そして、ダイバージェンスのポイントはトレンドの勢いが弱まっているかどうかです。
そのため、トレンドの勢いが「しっかりと」弱まっているかを必ず確認し、万が一継続してしまった場合には、損切りを早めにおこなうことが大切です。
コツ2. 他のテクニカル分析を併用する
ダイバージェンスは、あくまでもトレンドの勢いの弱まりを察知して転換を示唆するものであるため、トレンドの転換を当てる確率を高めるためには別の角度からの分析も必要です。
例えば、サポートラインやレジスタンスライン、フィボナッチなどを併用するとよいでしょう。
複数の根拠があるとダマシが減り、その分トレンドの転換の予想に効果的です。
例えば、以下のチャートはMACDのダイバージェンスのチャートに「フィボナッチ・エクスパンション」を足したものです。
フィボナッチ・エクスパンションとは、3つの価格ポイントを指定することで、その後の値動きを予測するテクニカル分析です。
上昇トレンドであれば、「トレンドの起点となる安値」、「直近の高値」、「押し目の安値」を指定します。
フィボナッチは多くのトレーダーに意識されるラインであるため、反発する可能性が高いです。
そのため、ダイバージェンスが発生してフィボナッチ付近に価格が到達していれば、トレンドが転換する可能性がさらに高まることになるのです。
FXのダイバージェンスとは?手法や勝率アップ まとめ
ここまで「FXのダイバージェンスとは何かと、手法や勝率アップのコツ」などについて解説させていただきました。
FXのダイバージェンスとは、オシレーター系のテクニカル指標が、実際の相場とは逆方向に向かって動いている、いわゆる「逆行現象」のことでしたね。
また、ダイバージェンスはトレンドの転換を示唆するため、基本的には逆張りの手法になります。
ダイバージェンスを使ったトレードは、ダイバージェンスが発生したら逆張りを狙うというシンプルなものです。
ただし、ダイバージェンスが発生したからと言って、やみくもにエントリーするのではなく、「トレンドの勢いがしっかりと弱まっているか確認すること」や「他のテクニカル分析を併用すること」で勝率を上げることがコツと言えます。
ダイバージェンスはFX初心者でも見つけやすく、現在使っている手法に加えることでトレードの精度を上げることができます。
あなたの手法にぜひダイバージェンスを取り入れてみてください。