アパレル会社出身のファイナンシャルプランナー(CFP)。一種証券外務員。投資がこわいという「おかねの初心者」に向けてマネー相談、セミナーを開催。
ピジョン株式会社は、ベビー用品全般を扱うメーカーです。特に哺乳瓶ではトップブランドとして、世のお母さんやお父さんには知られているのではないでしょうか。
創業は1949年(昭和24年)、創業者の仲田祐一が日本初のキャップ式哺乳瓶を発売しました。ただし、まだ法人格のないピジョン哺乳器本舗という企業でした。
1957年(昭和32年)、株式会社ピジョン哺乳器本舗を設立。
1966年(昭和41年)、現在の社名であるピジョン株式会社に変更します。
現在では100種類以上のベビー用品の他、マタニティ製品、サプリメント用品、介護用品を扱っていて、子育て支援事業なども行っています。株式市場には、1988年(昭和63年)に株式を店頭公開。
1995年(平成7年) には東証2部に上場します。
そして、1997年(平成9年)に東証1部上場を果たしました。証券コードは「7956」です。
ここからは、ピジョンの株について紹介していきます。
ピジョンの株主優待内容について
ピジョン株式会社は、現在株主優待は実施していません。
配当は行っていて、2019年1月期は1株あたり年間68円(中間配当34円・期末配当34円)の配当でした。2019年12月期は1株あたり70円の年間配当(中間配当35円・期末配当35円)を予想しています
※2019年1月期の翌期から、決算期が変更になりました。
今後のピジョンの株価の予想は?下落の理由は何?
ピジョンの株価は、2019年12月3日に急落しました。理由は、前日に発表した業績の下方修正です。
現在ピジョンの利益の50%以上を中国事業が占めています。
そもそもピジョンは海外事業も好調で、中国以外でもシンガポールやオーストラリアなどでもシェアNo,1の商品をいくつか持っています。
その中でも、中国市場は群を抜いて絶好調であり、日本に観光に来る中国人にも多大なるインバウンド需要がありました。
しかし、2019年においてはそのインバウンド需要が減少して、業績の下方修正をすることになったのです。
国内に目を向けると、ピジョンはベビー用品で確固たる地位を築いています。日本国内でもシェア1位の製品はいくつかあります。
しかし、日本はこれから少子化が進むので、市場規模は確実に減少していきます。介護用品の分野にも進出していますが、ベビー用品のようにシェアを取れているわけではありません。
今後の長期的な株価のことを考えると、現状では右肩上がりになるとは言えないような状況です。
ただし、日本の人口は減少していきますが、世界人口は今後も増加していきます。ピジョンは中国に次ぐ重点市場としてインドに現地法人を作り、工場もあります。
最近はナイジェリアへの進出も始めました。2004年に買収した米ランシノ社の事業も好調です。
今後のピジョンの株価は、海外展開がどこまで上手くいくかによって左右されるでしょう
次に、短期的な株価を考えてみましょう。ピジョンのPER(株価収益率)は約34倍と高めです。ただし、似たような業種の他社と比較すると同等程度です。
PBR(株価純資産倍率)は約7.5倍と、これは似たような業種の他社と比較してもかなり高いです。
総合すると、ピジョンの現在の株価は少し割高だという見方ができるので、もしかしたら一度調整局面が訪れるかも知れません。
ピジョンの今後の株価ポイント
・ピジョンの長期的な株価は海外進出が鍵を握っている
・直近株価は少し割高で、短期的には調整局面が訪れる可能性が高い
ということになります。
ピジョンの株は今後優良株なのか?分析
では、ピジョンの株は今後を見据えた上で優良株と言えるのでしょうか?現時点では、今後も優良株になり得るといっていいのではないかと考えます。
理由としては以下の様なことが挙げられます。
ピジョン株が優良株と言える理由
・株主還元策(配当)を行っている
・国内でベビー用品メーカーとして確固たるシェアを持っている
・現時点では海外事業も好調
・海外進出を積極的に行っている
まず、株主還元策ですが、利益を出し続けることが出来ればほぼ確実に継続されるでしょう。次に、国内のシェアですが、すでに国内トップシェアを誇っているということで大きなアドバンテージです。
海外事業も現時点では好調で、海外進出に苦戦している企業も数多い中、現在好調というのはこれも大きなアドバンテージで、将来的にも期待が持てます。
新たな海外進出ですが、前述の通りすでに中国の次のマーケットとしてインドに進出済みで、その先を見据えてアフリカにも展開を始めています。
株式投資は、企業の将来を見据えて投資をするというのが本来の投資の形とも言われることもあります。
その点で言うとピジョンの強みであるベビー用品は、国内マーケットはこれから縮小していきますが、海外を見れば人口増加に伴ってこれからもマーケットは伸びていくという予測が立ちます。
長期的な視点で見れば今後の事業の成長に期待が持てるということです。
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ピジョンの株主優待はこれ!今後の株価予想はどうなる?まとめ
ここまで、ピジョンの株について解説してきました。ピジョンは株主優待は行っていませんが、配当はしっかりと行っています。
株主還元をちゃんと行っているので、株初心者でも投資をしやすい銘柄でしょう
ピジョンの主力事業であるベビー用品は、国内マーケットはこれから確実に縮小していきますが、世界的に見ると拡大していくことでしょう。
国内では高齢化社会を見据えて、介護用品事業をどれだけ伸ばすことが出来るか、それに期待です。
とにかく、現時点ではこれからの海外事業の展開や業績に注目です。