FXといっても最近はさまざまな手法ややり方が存在しています。少額投資が可能という意味でも魅力的なFXですが、FXの魅力はシステムを使うことで自動化もできてしまう点にもあります。初心者にはハードルが高いと思われがちですが、自動化は設定さえクリアしてしまえば誰でもできるものです。特別な資格や難易度の高い勉強は全く必要ありません。
自動化もいろんな方法がありますが、その一つにiサイクル注文と呼ばれるものがあります。iサイクル注文ならば、低コストで手間いらずの自動化が可能です。今回はそんなiサイクル注文のやり方や注意点、注文方法などについてまとめたので、みなさんの参考になれば幸いです。
iサイクル注文とは
そもそもiサイクル注文とは、外為オンラインが提供するサービスの一つです。2019年3月にバージョンアップしてiサイクル2取引と名前が変わっていますが、使い方などに変更はありません。いわゆるリピート型自動売買システムの一つで、相場の値幅に合わせて複数のIFO注文を自動で発注・決済などをしてくれるシステムとなっています。
IFO注文とは一般的なFXの注文方法の一つで利益確定ラインと損切りラインの2種類の決済注文を新規注文の際に出せる注文です。どちらかのラインに到達すると自動的に決済が行われ、他方の注文はキャンセルになります。一般的なIFO注文では一度限りの注文で、同じ注文を出したければもう一度同じ設定で新規注文を発注することになりますが、iサイクル注文であればそういった手間がかかりません。その注文の内容をそのまま繰り返し出してくれるので新たな注文を設定しないで済むのが最大のメリットです。いわゆるほったらかし投資というのができます。
初心者におすすめのiサイクル注文のやり方
iサイクル注文の仕方は至ってシンプルです。何か特別な資格も必要ないですし、外為オンラインを利用している人ならシステムを活用するのは無料でできます。なんら条件もないので、初心者で初めて口座開設をした人でも自由に使うことができるサービスです。口座開設も最短10分ほどで完了します。スムーズにFX取引が開始できるのも外為オンラインのiサイクル注文の良さです。
注文方法は、自分の取引画面上で「新規注文」をクリックし、「iサイクル2取引」のタブを選択します。タブを選択すると新規注文入力画面に遷移します。注文の内容として、期間・通貨ペア・ポジション方向を選択します。期間は1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月・半年・1年のうちから選択できます。通貨ペアは米ドル(USD)/日本円(JPY)など取引したい通貨ペアを選択すればOKです。ポジション方向は売り注文もしくは買い注文で選択可能となっています。
初心者にとってはどのように注文すれば良いのか分からないといった人も多いことでしょう。注文方法としては、外為オンラインでよく取引されている通貨ペアのランキングを参考にしながら注文することも可能です。ランキング方式の注文では、店頭取引のシミュレーションで高い利益を獲得している注文内容をランキング形式でリストアップしたものを参考にすることができます。自分の資金の範囲内で注文可能なものを選択すると同じ条件で自動売買が開始されます。難しく考えずともすぐに取引ができてしまいます。
シミュレーション結果を参考にしながら注文できるマトリクス方式と呼ばれる方法もできます。想定変動幅や注文間隔などを変えてさまざまなシミュレーションを試せるのが大きな魅力です。投資家自身が自ら設定を決めて投資もできますし、ボラティリティ方式といって買いか売りかと変動幅、対象資産の3つを決めるだけで注文が完了するので初心者でも迷わずに注文を出せます。
初心者がiサイクル注文で気を付けること
一度設定をしてしまうと、あとは自動で新規注文と決済注文は発動するiサイクル注文。もったらかしでもFX投資ができるのがウリですが、自動で投資が行われてしまうデメリットがあります。例えば、FXは24時間365日必ずどこかで取引が行われているので、一度iサイクル注文を設定してしまうと年中注文が発動してしまうことになります。自分が寝ている間に資産が増えたり減ったりする可能性があるということです。リスク許容度にもよりますが、ポジションを持ち越したりするため、精神衛生上辛い人も多いようです。
また、為替相場が急変したり、外為オンラインのメンテナンス期間に大きな価格変動があると、ポジションがゼロになった場合強制ロスカットが働くものの、約定レートがずれて大きな損失を被る可能性があります。新規の注文可能額が不足した場合その時点でiサイクル注文の設定は停止してしまうため、資金管理などの面では完全にほったらかしにすることができません。
さらに、iサイクル注文では変動幅に応じてそれに追従する形で注文が約定していくため、自分が想定するレンジから外れてもなお、注文が継続されてしまうというデメリットがあります。価格の変動幅に応じて定期的に設定を見直す必要もあります。
そして、見落としがちなのが手動の場合よりも手数料が高くつく点です。スプレッドと取引手数料でコストがかかるため、ある程度まとまった資金でやる必要があります。低コストが魅力のFXですが、自動売買だと自動で約定してしまうため売買が頻繁になりがちでコストが嵩みがちです。狭い値幅でトレードを繰り返すスキャルピングにはあまり向いていません。なるべくコストを抑えたいならば、値幅を広くしたり通貨量を増やすことで実質的な取引コストを抑えることが可能です。
iサイクル注文の最低資金は?
まず必要な資金の目安は、1ポジションに必要な資金×最大ポジション数となります。注文間隔が大きく、想定変動幅が狭いと必要な資金は小さくて済みます。
iサイクル注文は初心者でも取引が可能です。やろうと思えば外為オンラインに口座開設をしてからすぐにiサイクル注文を出すことができます。おまけに初期投資は4000円程度から始められます。実はiサイクル注文には、miniコースというコースが用意されており、miniコースであれば1000通貨単位で取引ができます。(通常のコースは1万通貨単位が基本となっています。)
1000通貨でできるため、多くの先進国の通貨ペアならば5000円程度から始めることができます。お小遣い程度で開始できるので、複数の通貨ペアのポジションを持つことも可能です。ある程度余裕をもった取引をしたければ、10万円程度用意しても良いでしょう。10万円ほどの資金があればさまざまな選択肢がとれます。マイナー通貨の通貨ペアでも最低1万円ほどで取引ができるので、自分が取り組みたい通貨ペアを少額で運用しながら選ぶといったこともできます。
初心者が5000円でiサイクル注文する方法
いきなり自動売買に取り組むのは難しいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、iサイクル注文は初心者でも直感的に取り組めるようになっています。外為オンラインのHPでも懇切丁寧に注文本方は記載されていますし、PCからでもスマホからでも注文を出すことができます。iPhone・Android両方に対応しています。口座開設をしていれば誰でもアプリをダウンロード&インストールして無料で活用できます。
スマホからだとパソコン上と同じように取引できない業者もありますが、外為オンラインであればほぼパソコンと同じように設定などが可能です。iサイクルの注文設定を変更したり、自動売買そのものを取り消せますし、値幅の変更や取引対象の通貨ペアをドルからユーロに変更したり、売買の方向性を売りから買いにするといったことも自由にできます。
最低金額の5000円で取引する場合、資金を入金して取引を開始します。通貨単位が1000単位なのでまずは1000通貨単位の新規注文の設定をします。対象資産は5000円で設定すればOKです。この他通貨ペアや参考期間、想定変動幅を設定すれば注文完了です。
少額投資のうちは、コツコツと利益を確定させていく必要があります。通貨ペアとしてはマイナーな通貨よりもメジャーな通貨がおすすめです。米ドル(USD)やユーロ(EUR)など誰もが知っている通貨ペアを選びましょう。売りか買いかでいえば、買いから入るのがおすすめです。値動きが追いやすいので初心者向きといえます。
iサイクル注文のメリット・デメリットまとめ
iサイクル注文は、少額投資に対応しており、初心者でも始めやすいのが最大の魅力です。忙しい人でもスマホから簡単に取引ができて、デモトレードなど初心者へのサポートも充実しています。自動売買で値幅の設定などをしてしまえば、ほったらかしにしていても勝手にFXができますし、自分が寝ている間を含め、24時間365日取引できるのは大きなメリットです。
反面、自動売買には手数料がかかります。売りでも買いでも新規注文と決済時両方に取引手数料が20円ずつかかり、スプレッドも往復となるので強制ロスカットなども働きやすいです。また、ロスカットになった場合、タイミングによっては損失を被ることがあります。強制決済が行われると注文がすべてキャンセルとなるので、再び注文の設定などを行う必要が出てきます。投資額が少額のうちは自動売買といっても資金管理をしっかりしておかないとあっという間に相場から退場することになりかねません。
また、iサイクル注文では強いトレンドが出ていると利益が出にくいとされています。トレンドが強いときは損失が出やすいので、タイミングを見計らうといったことが必要になってきます。同時にコツコツと少額の利益を積み重ねる必要があり、一攫千金を狙う人には不向きです。問い合わせも運営元の営業時間の間だけなので、デモトレードで取引には慣れておくなど初心者といえど工夫が必要です。ただし、無料セミナーなどもあるので、学びながら少額から始めてみるのが良いでしょう。