株式会社中村屋は、一般的には「新宿中村屋」で知られる食品メーカーです。
和菓子・洋菓子・・中華まん・パン・カレーなどで有名です。
レストランの他、デパ地下、ショッピングセンターなどに店舗を構えています。
特にカレーやカレーパン、中華まんが一般的にはよく知られているのではないでしょうか。
余談ですが、クリームパンを日本で最初に発売したのは中村屋です。
元々は文京区本郷の東京大学正門前のパン屋でしたが、後に新宿に移転し菓子や缶詰の製造をはじめました。
中村屋の新宿本店には数々の文化人が訪れており、ドラマや映画で中村屋がモチーフの店舗が登場することも度々あります。
創業は1901年(明治34年)で、上述のパン屋からはじまりました。
新宿に移転したのは1909年(明治42年)で、レストランを開設したのは1927年(昭和2年)のことです。
1957年(昭和32年)3月14日に東証1部に上場、1963年10月1日~1972年1月31日まで東証2部に指定替えとなっていましたが、1972年2月1日からは東証1部に復帰しました。
1967年2月24日から大証にも上場していましたが、東証と大証の統合により現在は東証1部に上場しています。
証券コードは「2204」です。
この記事では、中村屋の株について詳しく紹介していきます。
中村屋の株主優待と配当について
株式会社中村屋は株主優待を実施していて、権利確定日(権利付日)と優待内容は以下のようになっています。
・権利確定月:3月末
・優待内容:
A.自社商品
B.優待割引
C.社会貢献団体へ寄付
・優待対象者:
100株以上 A.2,000円相当
B.株主優待券1冊+通信販売での優待割引
C.2,000円を寄付
300株以上 A.3,000円相当
B.株主優待券2冊+通信販売での優待割引
C.3,000円を寄付
500株以上 A.5,000円相当
B.株主優待券2冊+通信販売での優待割引+3,000円相当の自社商品
C.4,000円を寄付+株主優待券1冊+通信販売での優待割引
※株主優待券1冊の内容:15%割引券20枚綴り(指定店舗での買物・飲食に利用可)
※通信販売優待割引の内容:15%割引、20回分(フリーダイヤル限定)※オペレーターによる「株主確認」あり。
※社会貢献活動団体へ寄付:国連WFPへの寄付
配当も行っていて、2020年3月期は1株あたり年間85円(期末配当85円)の配当でした。
2021年3月期は未定となっています。
中村屋の今後の株価予想は?
ここでは、中村屋の株価が今後どうなっていくのかについて考えてみましょう。
まず、中村屋のここ数年間の業績ですが、
(単位:百万円)
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 | 1株利益 | 1株配当 |
2017.03 | 41,901 | 1,437 | 1,589 | 3,852 | 649.8 | 115円 |
2018.03 | 41,358 | 837 | 973 | 730 | 122.7 | 85円 |
2019.03 | 38,744 | 109 | 264 | 769 | 129.0 | 85円 |
2020.03 | 36,121 | -1,393 | -1,226 | 204 | 34.3 | 85円 |
予 2021.03 | - | - | - | - | - | - |
上記のように、業績は伸び悩んでいます。2020年3月期は営業利益がかなりの赤字になりましたが、原因は売上高の減少による利益の圧迫です。
感染症流行の影響もあり、2021年3月期も厳しい業績が予想されます。
老舗であり、認知度はかなりありますが少子化の影響などもあって国内市場は縮小傾向で、感染症流行の影響が無かったとしても経営環境はかなり厳しいと言わざるを得ません。
それは、過去の業績推移を見れば明らかです。
何かしらのテコ入れや、新しいヒット商品の開発、M&Aなども含めた現状を打破する策が何も無ければ、今後株価は上昇するどころか中長期的に下落していくことになるでしょう。
経営陣がどのような対処をするのか、要注目です。
中村屋の株に影響があるニュースはこちら
ここでは、中村屋の株価が上昇したり下落したりすることに影響を与えるニュースについて考えてみましょう。
まず第一に、上場企業なので業績に関するニュースです。
上方修正や下方修正のニュースですね。
それ以外にも株価に影響を与えるニュースはいくつかありますが、大きなものを2つ挙げると以下になるでしょう。
・原材料費の値上がりや値下がりに関するニュース
⇒食品メーカーである中村屋は、中華まんやお菓子なども含め様々な商品を発売しています。
これら商品の原材料の値段が高騰すれば原価が上昇し、利幅が少なくなります。原材料の値段が下落すれば反対に利幅が大きくなります。
当然、利益が上がれば株価は上がり、利益が下がれば株価は下がることになるのです。
・天候に関するニュース
⇒中村屋の主力商品の一つに中華まんがあります。主にコンビニに置かれ、地域によってはトップシェアを誇る商品ですが、売れ行きは天候によって左右されます。
季節性があり冬によく売れるのですが、暖冬だと売れ行きは悪くなります。
また、雨が多ければレストランやデパートに入っている店舗に足を運ぶ機会が減ります。
天候不順は中村屋の株価にはマイナスインパクトなのです。
中村屋の株が買える証券会社はこちら
ここでは、中村屋の株を購入するために、当サイトがおすすめするネット証券会社を紹介します。
【PR】
・米国株の取扱銘柄数5,000超!
・NISA口座での国内株式の売買手数料は実質0円!外国株式の買付手数料も実質無料
・信用取引デビュー応援!
信用取引口座開設後、31日間の信用取引での株式売買手数料を全額キャッシュバック!(最大10万円まで)
IPO | NISA | 投資信託 | 単元未満株 | 外国株 | 夜間取引 |
◎ | ◎ | ◎ | 〇 | △ | × |
手数料 | 10万 | 30万 | 50万 | 100万 | 300万 |
売買ごと | 99円 | 275円 | 275円 | 535円 | 1013円 |
1日定額 | 550円 | 550円 | 550円 | 550円 | 2750円 |
※手数料は税込価格です
中村屋の株主優待はお得!?まとめ
中村屋の株について紹介してきました。
中村屋の業績を見ると、ここしばらく苦戦していることが窺えます。
今後、何かしら手を打たなければ全体的な市場縮小を迎えている日本国内においては、苦戦を強いられることは明白です。
そうなれば、株価も上がってはいきません。
ただ、株主優待はしっかりと行っていて、これからも行っていくことが考えられます。
中村屋の商品が好きだという投資家にとっては、毎年中村屋の商品や割引券がもらえるというのは魅力的です。
ただし、現在の中村屋の状況を鑑みると、投資初心者が買うべき銘柄は他にあるというのが正直なところです。
優待目的で無ければ、特に勇んで中村屋の株を購入する必要はないでしょう。