初心者でも始めやすい投資としてFXが挙げられます。少額で取引開始可能で、スマホ1台で簡単に取引が完結します。最近は初心者向けの情報提供も盛んで、書籍やブログ、SNSなどでもさまざまな情報が得られます。そんな中でFX初心者は何もわからないままにFXを始めてしまいがちです。できればしっかりと勉強してから始めるのがおすすめです。そこで最初に読むべきおすすめの書籍を紹介します。
FX初心者が書籍を読むべき理由
最近は、実際にトレードで大きく稼いでいる人の実況などもあり、FX取引に活用できる情報を得るハードルはかなり低くなりました。書籍などを読まなくてもFX会社で口座を開けばすぐに始められるし、SNSなどを駆使すれば書籍は不要なのでは?という人もいるかもしれません。
しかしながら、巷にあふれる情報は信憑性に欠けることがあります。書籍であれば、文章が残ることを考えて作られているので、FXの基本的なことや普遍的なことがしっかりまとまっています。それゆえ、まだ何も分かっていない時は書籍から勉強を始めると効率が良いです。
また、ブログやSNSは誰でも情報発信できるため、特に実績がない人が適当に情報を拡散することがあります。書籍はその点、何かしらの実績がある人や経済学者など理論的なことはしっかり理解している人が書いていることが多いので、デマなどが少なく何より初心者向けに書かれているので分かりやすいです。専門用語なども多いFX界隈において、そういった基本的なことがわからない段階では高度な情報をとりにいこうとはせず、書籍で基礎固めするのがおすすめです。
FXの入門書としておすすめ書籍
FX初心者はまずこれ!と思う入門書を1冊読むことをおすすめします。入門書を一通り読めば、FX取引のイロハが分かり、スムーズに実戦に入ることができます。また、入門書は初心者向けに分かりやすい言葉で書かれています。最近はイラストや図を使った解説も多いので、本をあまり読まない人でも分かるようになっています。
『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った「FX」入門』(ダイヤモンド社)
「一番売れている」と謳っているだけあって、超がつくほどの基本的なことが書かれています。FXの世界では知らない者がいない大人気FXブロガーの羊飼いさんとのコラボ本で、累計26万部のベストセラーです。
FX会社の選び方・レバレッジやスプレッドなどの基本用語の解説などFXを始める上で避けては通れない知っておくべきことが網羅されています。トレードに役立つチャートのことも丁寧に解説されています。成功している個人投資家の成功談や失敗談なども入っているのでFXトレードをイメージしやすくなっています。
FXの取引方法だけでなく、プロトレーダーのリアルトレードまで網羅的に書かれているのでFXのことを一通り知るのに便利な書籍です。イラストや図解も多いので本を読むのが苦手な人でもとりかかりやすい工夫がなされています。フルカラーなので見ていて楽しい本になっています。
『めちゃくちゃ売れてる投資の雑誌ザイが作った 10万円から始めるFX超入門』(ダイヤモンド社)
上記の本同様に、初心者向けに書かれた書籍です。タイトル通り、10万円という少額取引からスタートしたい初心者向けになっています。少額取引にはメリットもありますが、少額ならではのデメリットがあるのでそのあたりのことが記されています。1000通貨トレードで始めて、コツコツとトレード回数を重ねる地道なトレードについても説明がなされています。
こちらもフルカラーで巻頭には漫画や図版などが載っています。先輩トレーダーの投資手法や具体的アドバイスものっているので、実践的なイメージがわきます。用語の解説などもあり、1冊持っておきたい本です。
『はじめてのFX1年生 儲かる仕組み 損する理由がわかる本』(明日香出版社)
一番分かりやすい本を目指した本で、FXのトレーディングのやり方から、どのように稼ぐのかについても分かりやすく説明してある本です。最終的に自分に合った投資スタイルを見つけるための基礎知識がまとめられています。
失敗の原因やそれを活かした取引方法などについても書かれており、投資の心構えなどメンタル面についても言及してある良書です。イラストが多くて読みやすいのも魅力です。
FXのテクニカル分析が分かるおすすめ書籍
FXでの勝率を高めるためには、各種の経済指標やチャートを読み解く必要があります。いわゆるテクニカル分析と呼ばれるもので、分析の仕方や分析する対象は実にさまざまです。まずはどのようなチャートがあるのか、そのチャートで何が分かるのか、チャートからどうやって売買タイミングを知るのかといったことを学ぶ必要があります。基本的なチャートを理解し、パターンを覚えるための助けとなる入門書をご紹介します。
『ずっと使えるFXチャート分析の基本』(自由国民社)
専業トレーダーによる実戦的な分析方法が説明されています。単に分析方法が書かれているだけでなく、テクニカル指標の欠点などについても解説されるのが利点です。値動きについても論理的に説明されているので、根本的な理解に役立ちます。
チャート分析の重要性やフォーメーション分析などについても言及されています。
チャート分析の中心はローソク足の解説で、図解入りで分かりやすく説明されています。ローソク足の基本的な用語、分析の仕方を押さえたい人向けになっています。ローソク足の組み合わせパターンやレンジとレンジブレイクのタイミングなどの解説もあるので、まさにチャート分析の基本を押さえたい人向けです。
『世界一やさしいFXチャートの教科書1年生』(ソーテック社)
元メガバンクディーラーの方が体系的にまとめた良書です。基本的なローソク足などチャートの見方を説明してくれています。移動平均線・ボリンジャーバンド・一目均衡表・MACDやRSIといった代表的な指標を一通り扱っているので、基礎固めにはぴったりです。
ただし、こうしたチャートの名称など基本的な用語の解説はないので、入門書などで一通り理解した上で読むのがおすすめです。また練習問題もついているので、基本に立ち帰りたいときに読み直すのも良いでしょう。
『世界一わかりやすい!FXチャート実践帳』(あさ出版)
トレード初心者に向けて練習問題形式になっている書籍です。問題をやって詳しい解説を読むことを繰り返すことで主なチャートのパターンを網羅的に学ぶことができます。
ひとまずファンダメンタルズ分析は置いておいて、テクニカル分析に精通したい人向けです。テキストで学んだ上で問題を解いて、そのままデモトレードで練習を重ねるのが向いています。
FXのファンダメンタル分析が分かるおすすめ書籍
世界経済の状況や各国の金融政策の動向などマクロな視点で分析を行う手法をファンダメンタルズ分析といいます。相場の大きな変動はファンダメンタルズと切っても切り離せない関係にあります。それゆえ、テクニカル分析だけでなく、ファンダメンタルズ分析も重要な視点です。
『為替相場の分析手法―プロが教えるマーケットの読み方―』(シティバンク銀行)
為替や通貨についてまとめられた入門書です。第一章で外為市場の歴史についても触れられていますし、第二章で為替相場のルールなどについて説明されています。
また、経済統計・経済政策・国際収支統計といったものが為替相場とどのように関わっているのかについても丁寧に解説されています。直接的にFXに関係がないように思えるかもしれませんが、FXではどのような参加者が参加していて為替を動かしているかなど裏側的なことも分かる良書です。合わせてテクニカル分析方法の基礎から応用まで学べるので、世界情勢の理解を経済的視点でしっかり把握したい人におすすめです。
『第7版 投資家のための金融マーケット予測ハンドブック』(三井住友信託銀行マーケット事業)
金融機関で働くマーケットのプロが執筆した書籍です。国内経済や金利・金融政策の見方と同様に米国の経済や金利・金融政策についてしっかりとまとめられている書籍です。市場分析の決定版といった形で経済動向や各経済統計の見方がまとめられています。日米だけでなく、ユーロ圏・英国、新興国、オセアニアなどの各地域を網羅的に扱っているのが魅力です。
版を重ねることで新しい情報がアップデートされています。第7版ではトランプ政権についてやBrexitについても言及があります。豊富なデータとチャートで現在の金融動向を把握するのにうってつけの一冊です。
『イチからわかる!FXファンダメンタルズの読み方・使い方』(成美堂出版)
ファンダメンタルズ分析で重要な各種指標の読み方を知ることができる一冊です。GDP・雇用統計・CPIといった基本用語の意味を押さえることができます。ファンダメンタルズ分析関連の書籍は専門書が多いのですが、こちらはフルカラーで図解も入っていて分かりやすい内容になっています。プロのアナリスト&女性の著者視点という点でもおすすめ書籍です。
まとめ
最近、FXに関する書籍は軒並み増えてきました。特に初心者向けのものは多いので、最初はどれを選んだら良いか迷うかもしれません。基準としてはいわゆるベストセラーと呼ばれるものはそれだけ支持されているのでおすすめです。
また、実際にトレードをしている人、金融機関などでマーケットを担当しているなどといったプロの視点は重要です。証券アナリストなどの資格をもった人の意見であれば、有象無象のネットの声とは違う信用度の高い情報にアクセスできます。
初心者の場合は専門用語に慣れていなかったり、経済的なモノの見方がわからないといったこともあるでしょうからまずは入門書をしっかり押さえましょう。その後にテクニカル分析やファンダメンタルズ分析といった分析手法の書籍に移行するのがおすすめです。