アステラス製薬株式会社は、武田薬品工業株式会社に次ぐ国内2位の医薬品メーカーです。
武田薬品工業・大塚ホールディングス・第一三共・エーザイと共に、国内5大医薬品メーカーの1社に数えられています。
2005年(平成17年)4月1日、山之内製薬と藤沢薬品工業が合併し発足しました。
社名の由来は以下になります。
「アステラス」という名称は、「星」を意味する、ラテン語の「stella」、ギリシャ語の「aster」、英語の「stellar」によって「大志の星 aspired stars」「先進の星 advanced stars」を表現したものです。また、日本語の「明日を照らす」にもつながります。最先端の医薬品で、健康を願う人すべてに、明日への希望をもたらし、研究開発型グローバル製薬企業として発展していくという思いが込められた名称です。
引用元:アステラス製薬株式会社HP
現在、売上高だけで見ると世界の医薬品メーカーでは20位付近をうろついていて、国内では大塚ホールディングスと僅差の2位となっています。
株式市場では東証1部に上場していて、証券コードは「4503」です。
この記事では、アステラス製薬の株について、今後の株価の動きや配当などについて詳しく解説していきます。
アステラス製薬の株価が下がるのはどんな時?
ここでは、アステラス製薬の株価が下がるのはどんな時なのか?考えていきましょう。株価が下がる要因として一番大きいものは、上場企業なのでもちろん業績に直結することです。
特に現在のアステラス製薬の株価に大きな影響を及ぼしそうなものをピックアップすると、以下の3つが挙げられます。
・海外情勢(政治や経済)
⇒アステラス製薬は売上の約7割が日本以外におけるものです。 海外の政治や経済動向によって株価が影響を受ける可能性は多分にあります。
・自社開発製品の特許切れ
⇒日本おける医薬品の特許は特許出願日より20年です。マーケットの大きいアメリカにおいても同様です。
特許が切れると独占権が無くなり、同じ成分で作られる「ジェネリック医薬品」が販売され始めます。実際アステラス製薬にも、特許切れで売上が半減した製品が過去にありました。
・新薬の開発に関わるニュース
⇒新薬開発にはいくつかのフェーズ(段階)があります。
そのフェーズごとに当局の承認を得たりするのですが、承認が得られなかったり治験で効果が認められないと、新薬開発が上手く進んでいないということで株価が大きく下落することがあります。
アステラス製薬の株価は今後どうなる?
ここでは、アステラス製薬の株価が今度どうなっていくのか分析してみましょう。
まずは、アステラス製薬のここ数年の業績です。
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 |
2016.03 | 1,372,706 | 248,986 | 261,770 | 193,687 |
2017.03 | 1,311,665 | 260,830 | 281,769 | 218,701 |
2018.03 | 1,300,316 | 213,258 | 218,113 | 164,679 |
2019.03 | 1,306,348 | 243,912 | 248,967 | 222,265 |
予 2020.03 | 1,256,000 | 263,000 | 263,000 | 210,000 |
2019年3月期までは、売上は1兆3000億付近から変わらず。2020年3月期は減収予想です。
これは、ここ数年特許切れの主力製品が相次いでいるからなのです。そのため売上は上がらず、それどころか2020年3月期は少し大きな減収になっています。
ただ、この主力製品の特許切れは2020年3月期で一旦落ち着きます。これはプラス要素でしょう。PER(株価収益率)は約15倍で、平均的な水準です。同業他社と比べると低い水準になります。
PBR(株価純資産倍率)は約2.5倍と、これは同業他社と比べると同水準~やや高い水準です。
ROE(株主資本利益率)は直近17%を超えていて、優良です。財務的には全く問題無く、無借金経営で現預金も潤沢にあります。
主力商品である前立腺がん治療薬の「イクスタンジ」は、2019年末に米国で追加適応(新たな用途に有効だと認められること)され、今後の収益拡大に期待が持てます。
ちなみにこの「イクスタンジ」は、2019年3月期にこれだけで3,600億円以上の売上予想です。新薬開発も現在事業計画通りに進んでいて、今後の業績拡大に期待が持てます。
・優良な財務状況
・主力製品の収益拡大に期待ができる
・新薬の開発は計画通りに進捗
・指標的にも株価が割高と示すものはない
これらを総合して考えると、新薬の開発には時間が掛かることを差し引いても、中長期的には株価の上昇が期待できる銘柄だと言えるでしょう。
アステラス製薬の株主優待と配当について
アステラス製薬株式会社は、現在株主優待を行っていません。
配当は行っていて、2019年3月期は1株あたり年間38円(中間配当19円・期末配当19円)の配当でした。
2020年3月期は1株あたり40円の年間配当(中間配当20円・期末配当20円)を予想しています。
アステラス製薬の株を買うのにおススメの証券会社
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IPO
NISA
投資信託
単元未満株
外国株
夜間取引
◎
◎
◎
〇
△
×
手数料
10万
30万
50万
100万
300万
売買ごと
99円
275円
275円
535円
1013円
1日定額
550円
550円
550円
550円
2750円
アステラス製薬の株価はどうなるの?まとめ
ここまで、アステラス製薬の株について解説してきました。
アステラス製薬は直近の業績は減収・増益ですが、しっかりと利益を出していて財務的には何の問題もありません。
巨額の研究開発費がかかる医薬品メーカーにおいて、無借金経営をしているというのは株主からすると安心材料の一つです。
主力製品の特許切れも一段落し、将来的な業績寄与を狙える製品があり、新薬の開発が問題無く行われているというのも投資家にとっては安心です。
配当もしっかりと行っているので、投資初心者でも買いやすい銘柄だと言えるでしょう。
中長期を前提に保有を検討してみてはいかがでしょうか。