エルメスは世界的に有名なブランドで、エルメス・インターナショナルはフランスの「ユーロネクスト・パリ」に上場しています。この記事ではエルメスの特徴と、おすすめの証券会社を紹介します。
エルメスとは
エルメス・インターナショナルは、高級品メーカーです。高級アクセサリーやアパレルのデザインを製造、販売。エルメスのブランド名で高級ブティックのチェーンを展開しています。
製品は革製品、紳士服、ネクタイ、香水、腕時計、文房具、靴、手袋、宝飾品など様々です。
エルメスの歴史
エルメスの歴史は古く、創業者であるティエリー・エルメスは、1837年にフランス・パリに高級馬具製造工房「ティエリー・エルメス」を開業しました。
開業から60年以上経った1903年、自動車の登場により交通機関が転換期を迎え、エルメスは馬車の衰退を予見し、バッグや財布などの皮革製品の製造に事業を移行することに成功しました。
それから2世紀、エルメスは「職人技の継承」と「旅と移動の喜び」をコンセプトに、世界中にファンを持つトップブランドとなったのです。エルメスは、世界中から支持される超一流ブランド「HERMES」の地位を確立しています。
エルメスのブランド
Birkin(バーキン)
エルメスの中でも最も有名で、人気が高く、価格も高いハンドバッグの一つがBirkin(バーキン)です。
1984年にフランスの女優ジェーン・バーキンのために作られ、その名が付けられました。開口部が広く、頑強で、多くのものを収納できます。そのクラシックなデザインから絶大な人気を誇り、世界中のセレブ達が憧れるバッグとなりました。
Kelly(ケリー)
Kelly(ケリー)は、HAUT A COURROIES(オータクロア)をベースに制作されたアイテムです。オータクロアは、バーキンの原型になったバッグです。女優からモナコ王妃になったグレース・ケリーが、妊娠中のお腹をパパラッチから隠すために愛用していました。
「ケリー」という名前は、彼女がこのバッグを使っていることを知った当時のエルメス社長がつけました。さりげない上品さと、外縫いや内縫いなど細部へのこだわりの違いで女性らしさをアップさせる憧れのバッグです。
200年近い歴史があるエルメス
海外で歴史のあるブランドといえば、1837年に若き日のティエリー・エルメスが馬具工房として創業したフランスの高級ブランド「エルメス」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。エルメスは時代を超えて顧客を魅了し続けているからです。
数多くの企業やブランドが誕生しては消えていきました。たとえ優れた技術やデザインであっても、時代を超えて消費者を魅了し続けることはあまりなく、200年近い歴史を持つ企業やブランドは、世界でもほんの一握りです。
特にエルメスのような一族で作り上げたファミリーブランドは、規模を拡大できなかったり、買収されて独自性を失ったりして、長い歴史を継続できないケースがほとんどです。
そんな中、エルメスは180年以上もラグジュアリーブランドとして愛され続けています。
職人技の継承
あらゆるブランドの核となるのは、その製品やサービスです。しかし、今の時代、一流のブランドに求められるのは、単に良い製品やサービスを生み出すだけでなく、明確な価値観や主張を持ち、活動を通じてそれを表現することです。
価値を表現する活動は二の次にされがちですが、論理を超えた顧客とブランドのエモーショナルなつながり、つまり「ファン」をつくるために有効なのです。
必然的にエルメスは創業以来「クラフツマンシップ(職人技)の継承」を大切にしており、その意図は1980年代から1990年代にかけてのブランド買収の流れに現れていましたが、2000年代に入ると、その独自性の高いクラフツマンシップを世界中に継承するためのアクションを開始しました。
2008年、エルメスは「Fondation d’entreprise Hermès(エルメス企業振興財団)」を発足させました。ユニークな職人技を持つ人々に焦点を当て、その芸術と技術を世界中の次世代に伝えることで、職人の個性が輝く世界を作り、モノづくりの均質化を止めることを目的としています。
また、エルメスは「人」の育成を大切にしてきました。どんな企業でも、ブランドを作るのは人であるといっても過言ではありません。エルメスの場合、職人が他社に真似のできない製品を生み出し、店舗に立つスタッフが感動的なサービス品質を生み出すため、人を育てることは事業の存続に欠かせないのです。
エルメスと職人を含めた従業員の関係は、単に仕事を供給する、されるという関係ではなく、もっと人間的な関係が育まれています。エルメスはエルメスらしい人間教育に徹してきたからです。
日本とのコラボレーション
「乗馬から生まれた世界観」「職人技の伝承」「旅と移動の喜び」はエルメスの揺るぎない強みですが、時代の変化に対応することで、これらの強みにさらに磨きをかけてきました。
エルメスは拠点を置く各国で「マルチ・ローカル」アプローチを採用し、その土地の良さに目を向け、エルメスの魅力を掛け合わせることで新たな価値を創造しています。そして、各拠点のトップマネジメントは、フランスから派遣されるのではなく、現地への理解度が高いその国から採用されているのです。
日本には古くからものづくりを大切にしてきた歴史があり、その精神があるからこそ、多くのエルメスファンが根付いていました。
その親和性は、初期の海外展開の拠点に日本が選ばれたことにも感じられます。「日本にエルメスのメゾンを作る」という発想で、エルメスの売上高が世界第2位だった日本の顧客に贈り物をしたいと考えたのです。
しかし、単に本国フランスの建物を再現したり、そのままエルメスを日本に輸出したりするのではなく、日本人の感性とクロスオーバーする建物を作りたいと考えました。
そこで生まれたのが、時代とともに鮮やかに進化する東京の姿を映し出す「ランタン(行灯)」というコンセプトです。ガラスブロックに包まれた細長いビルは、昼は光を反射し、夜は街を照らし、独特の世界観をつくりだしています。
今では、銀座のシンボルのひとつとなっているのです。メゾンは店舗やアトリエだけでなく、上層階にはアートギャラリーや映画館、エルメス美術館を併設し、東京の人々に美しく芸術的な体験を提供するようになりました。
エルメスはユーロネクスト・パリに上場
エルメスはユーロネクスト・パリに上場しています。ユーロネクスト・パリは、フランス・パリにある証券取引所です。以前はパリ証券取引所として知られていましたが、2000年にパリ証券取引所、アムステルダム証券取引所、ブリュッセル証券取引所が合併してユーロネクストとなり、名称もユーロネクスト・パリに改められました。
その後、2007年4月4日にユーロネクストはニューヨーク証券取引所を運営しているNYSEグループと合併し、運営会社はNYSEユーロネクスト(ユーロネクスト)となりました。そして、2013年には世界的な市場・清算所であるインターコンチネンタル取引所がNYSEユーロネクストを買収しています。
ユーロネクスト・パリを代表する株価指数が「CAC40指数」です。CAC40とは、ユーロネクスト・パリ(2000年以前はパリ証券取引所)の株価指数。同取引所に上場している時価総額上位40銘柄で構成される時価総額加重型の株価指数です。
CAC指数はフランスを代表する指数であり、ドイツの「DAX指数」、イギリスの「FTSE100」と並んで欧州で注目度の高い指数です。化粧品のロレアルや自動車メーカーのルノーなど、世界的に有名な企業もこの指数に含まれています。
エルメスの2022年4~6月の売上げは好調
フランスの高級品ブランド、エルメス・インターナショナルは、2022年4-6月期(第2四半期)の売上高が急増したと発表しました。腕時計や衣料品の売り上げが好調でした。
同社が7月9日に発表したところによると、4-6月期の売上高は為替変動の影響を除いたベースで20%増の27億1000万ユーロ(約3,700億円)。
部門別で最も顕著な伸びを示したのは、腕時計部門(49%増)。「Hウォッチ」の人気が追い風となりました。最大の部門である皮革製品・馬具部門は、唯一一桁の成長率でした。
上半期の継続事業からの営業利益は23億ユーロに増加。アナリストの予想19億7,000万ユーロを上回っています。
エルメス株を購入するには?
エルメス・インターナショナルの株価 1396.50
エルメス・インターナショナルはフランスのユーロネクスト・パリに上場しているため、欧州株(ユーロネクスト・パリ、ロンドン証券取引所、フランクフルト証券取引所などに上場している株式)の外国株取引で購入しますが、欧州株の取引に対応した国内のネット証券はありません。
ただ、エルメス株は、サクソバンク証券で取引できます。サクソバンク証券は、業界最大級の(2020年6月時点)を超える外国株式を魅力的な売買手数料で提供しているのです。サクソバンク証券は、オートチャーティスの売買シグナルやアナリストの予測などの取引ツール、豊富な注文方法、口座分析レポートなど、先進的な投資体験を提供しています。
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親会社であるサクソバンクA/Sは、1992年に設立されたオンライン銀行で、デンマークのコペンハーゲンに本社があります。サクソバンクグループは、日本を含む欧州、中東、アジアの15カ国の当局の監督のもと、厳しい金融規制を遵守し、世界170カ国で80万人以上の顧客に金融サービスを提供しているのです。
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サクソバンク証券のユーロネクスト・パリの手数料は、取引金額×0.50%(最低手数料12.0ユーロ)です。
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エルメス株に投資している投資信託を購入する
投資信託を購入することで、エルメス株に間接的に投資できます。
フランス株式ファンド
基準価額 13,638円
純資産残高 9.48億円
騰落率
1カ月 | -3.84% |
3カ月 | -4.62% |
6カ月 | -4.31% |
1年 | +1.02% |
設定来 | +36.38%(2014年3月~) |
(6月末時点)
主にフランスの金融証券取引所に上場している企業、もしくは同国において事業を展開する企業の株式に投資するアクティブファンドです。エルメスの組入比率は7%で、第7位の大きさとなっています。
エルメスだけでなく、フランスの株式に幅広く分散投資できますが、信託期間が2024年3月15日までという点には注意が必要です。
まとめ
エルメスは、日本だけでなく世界的に有名なブランドで、フランスのユーロネクスト・パリに上場しています。国内のネット証券では直接購入できませんが、サクソバンク証券を利用してエルメス株を購入できます。
業績も好調で、株価も堅調に推移しているエルメス株の購入を一度検討してみることをおすすめします。