・ボラティリティってなに?
・ボラティリティが簡単に分かるインジケーターが知りたい
・ボラティリティはどうトレードに活かせばいいの?
確かに、ボラティリティについて解説した本やブログはあまり見かけず情報が少ないですよね。
しかし、ボラティリティを理解しなければ、予想より大きく価格が動いてしまい多額の損失を出してしまいかねません。
そして、ボラティリティは慣れてしまえばインジケーターをパッと見ただけで理解できるようになります。
今回は、「FXのボラティリティとは何かと、インジケーター」などについて解説いたします。
FXのボラティリティとは各通貨ペアの値動きの幅
FXのボラティリティとは、各通貨ペアの値動きの幅のことです。
つまり、そのときにどの程度相場に動きがある状態なのかが分かります。
とはいえ、通常時のボラティリティは各通貨ペアによって違います。
例えば、ドル/円よりポンド/円はボラティリティが高いことは有名です。
そのため、各通貨ペアの通常時のボラティリティを把握しておくとよいでしょう。
ボラティリティの高い相場の特徴
ボラティリティの高い相場は、強いトレンド相場であることが多いです。
つまり、一方的に上下どちらかに進み続ける相場です。
そのため、トレンドについていく順張りが基本になります。
ボラティリティの低い相場の特徴
ボラティリティの低い相場は、レンジ相場であることが多いです。
要するに、価格が上がっては下がり、下がっては上がりを繰り返すような相場です。
レンジ相場では価格が上がったら売り、下がったら買うことが基本になります。
FXのボラティリティの2種類の調べ方
FXのボラティリティの調べ方は2種類あります。
簡単なのは、FX会社が発表しているボラティリティ表を使う方法です。
FX業者では以下のような形でボラティリティ表を見ることができ、直観的にボラティリティを把握することができます。
ボラティリティをチェックする期間も指定できるため、使い勝手がとてもよいです。
他には、インジケーターを使用してボラティリティを把握する方法もありますが、こちらは本記事で後述させていただきます。
FXのボラティリティを把握できるインジケーター6選
この項目では、FXのボラティリティを把握できるインジケーターを6つ解説させていただきます。
2. VIX
3. ボリンジャーバンド
4. ATR
5. ドンチャン・チャネル
6. RVI
インジケーター1. エンベロープ
エンベロープとは、移動平均線との乖離率をバンド幅として表示するテクニカル指標で、移動平均線を中心とする上下の5つの平行線で構成されます。
平行線への到達でボラティリティを測ることができます。
乖離の目安をどの程度にするかは通貨ペアや相場によって異なりますが、一般的にFXでは25日移動平均線を中心に2〜3%と言われています。
エンベロープはシンプルかつ値動きを直感的に把握できるため、FX初心者の方におすすめです。
インジケーター2. VIX
VIX(ヴィックス)とは、Volatility Index(ボラティリティ・インデックス)の略で、日本語では「恐怖指数」とも呼ばれています。
VIXは株価の変動率を表す指標の一つで、株式市場に対する投資家の心理状態を数値で表したものです。
VIXの数値が高いほど「投資家が株式市場の先行きに不安を感じている=恐怖を感じている」ということになります。
VIXは検索ワードに「VIX」と入れて検索をかけるだけで、簡単にチャートを見ることが可能です。
一般的に30を超えると相場が荒れやすく、今まで通用していた手法が通用しなくなることがあります。
また、リスクオフの流れとして日本円やスイスフランが買われる傾向もあります。
インジケーター3. ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、移動平均線とその上下2本ずつの標準偏差からなる線の計5本の線で構成されるテクニカル指標です。
ボリンジャーバンドは、その時のボラティリティによってバンドの幅が拡大や縮小をします。
そのため、バンドの幅が狭ければボラティリティは小さく、バンドの幅が広ければボラティリティが高いと一目で判断できるのです。
インジケーター4. ATR
ATR(アベレージトゥルーレンジ)は、特定の期間における相場の変動率を解析するテクニカル指標です。
要するに、特定の期間におけるボラティリティの高低を分析するためのものになります。
ATRが上昇しているときはボラティリティが上昇していることを意味し、下降しているときはボラティリティが低下していることを意味します。
インジケーター5. ドンチャン・チャネル
ドンチャン・チャネルは、HL(ハイロー)バンド、あるいはプライスチャネルとも呼ばれています。
伝説のトレーダー集団とされる、「タートルズ」が使っていたことでも有名です。
過去一定期間で見た高値や安値が更新される毎に、上部と下部のそれぞれのバンドが更新されるテクニカル指標です。
前述したボリンジャーバンドと同様、バンドの幅でボラティリティが分かります。
インジケーター6. RVI
RVIとは、「Relative Volatility Index」の略で、相対的なボラティリティ指数(相対的変動率指数)のことです。
RVIはRSIを応用したテクニカル指標であり、高値・安値の標準偏差を使ってボラティリティが拡大しているか、縮小しているかを判断します。
RVIが0より上で推移していれば相場のボラティリティが拡大、RVIが0より下で推移していれば相場のボラティリティは縮小となります。
FXでボラティリティが高い時のポイント
FXでボラティリティが高いときのポイントは、リスクを抑えることです。
なぜなら、ボラティリティが高いと値動きが大きくなるため、トレードで負けたときの損失も多額になりやすいからです。
例えば、保有ポジションをいつもより小さくするといった簡単なことでリスクを抑えることができます。
保有ポジションが小さくても値幅は大きいため、利益が小さくなる心配はありません。
FXでボラティリティが低い時のポイント
FXでボラティリティが低い時のポイントは、保有ポジションを普段より大きめにすることです。
つまり、ボラティリティが高いときのポイントの真逆になります。
というのも、ボラティリティが低い時は値幅が狭いため、保有ポジションが大きめでも損失が拡大しにくいからです。
もちろん損失が拡大しにくい状況でも、しっかりと損切りをおこなってリスク管理は徹底してください。
FXのボラティリティとは?6つのインジケーター まとめ
ここまで「FXのボラティリティとは何かと、インジケーター」などについて解説させていただきました。
FXのボラティリティとは、各通貨ペアの値動きの幅のことでしたね。
通常時のボラティリティは各通貨ペアによって違うため、事前に把握しておくとよいでしょう。
FXのボラティリティを把握できるインジケーターは6つありました。
1.エンベロープ
2.VIX
3.ボリンジャーバンド
4.ATR
5.ドンチャン・チャネル
6.RVI
ドンチャン・チャネルやRVIについては、初めて聞いた方も多かったかもしれません。
しかし、特にドンチャン・チャネルは米国で人気のテクニカル指標であり、一度使ってみても損はないはずです。
ボラティリティを適切に判断し、それぞれの相場環境にあったトレードを心がけるようにしましょう。